旧ドラえもん ストーリー紹介

もう再見は期待出来ない、となると「どんなものか内容が知りたい」
というのは人の性でございまして。旧シリーズのドラえもんの放送リストを載せたら
「各ストーリーはどういうものだったのか?」という問い合わせが。
と言う訳で、諸々の資料、証言を元に、現在判明、あるいは
「こうだったであろう」というストーリー概容を判別した範囲で公開します。
多少の誤差はあろうと思いますが、
信憑性の高い情報を選ってみたつもりです。今回のストーリー内容は

1・番組紹介記事、情報サイト、残された番組資料から内容を吟味。
2・原作を参考にしているエピソードは原作を考慮しつつ組み立てる。
3・当時の視聴者の記憶から概容を掴み構成する。
4・上映会等で上映された現存のフィルムより構成。
 (7・8・9・10・11・12・20・24・35・36・42話)

以上の方法で構成しています。御了承下さい。

第1話 出た!ドラえもんの巻
野比のび太は何をやってもドジでダメな小学4年生。今日も寝坊で遅刻。
担任の我成先生に叱られ、廊下に立たされます。
授業ではみんな解る簡単な問題も解けず、
体育でもビリっけつでみんなに笑われるのび太。
「もう学校に行きたく無い!」のび太は塞ぎ込んでしまいます。
そんな時、机の引出しが突然ガバっと開き、のび太を跳ね飛ばします。
出てきたのは異様な青い丸い物体。お化けと思い、のび太は怯え慄きます。
その奇妙な物体に続いて出てきたのが、のび太そっくりの未来人。
未来人はセワシと名乗り、のび太の子孫だと説明します。(図入りの系図で。)
そして連れてきた青い物体は猫型ロボット・ドラえもん。
あまり出来は良く無いのですが、のび太を助けるため現代に連れてきたのです。
のび太はドラえもんを両親に紹介しますが、パパもママも「お化け!」と大騒ぎ。
ドラえもんはパニックになった両親を静かにさせる為、光線銃でパパとママを撃ちます(!)。
途端に静かになり、ぐったりするパパとママ。
「のび太くん、学校にいってもばかにされないようにしてあげるよ。」
ドラえもんは自信ありげにのび太に伝えます。

翌日、どういう訳か学校の様子が一変。先生は「1+1=」の問題がどうしても解けません。
クラスのみんなも「むずかしすぎます!」
「それはきっと大学生の問題です。」とお手上げ状態。
のび太が「答えは2でしょ?」と解くと、みんな一斉に
「すごおおい!天才!カッコイイ!」と賞賛の嵐。
体育でもみんな異常に足が遅くなってて、いつもは周回遅れののび太がトップに!
すっかり学校のスーパーヒーローとなったのび太は意気揚揚。
家に帰ると、その秘密がわかりました。昨夜、ドラえもんがパパたちに放ったのは
「クルクルパー光線銃」。頭も体もすっかり弱くなっちゃう特殊光線銃で、
これをドラえもんは街中の人に放っていたのです。のび太は
「みんなのトップにいれるのは気分が良いからしばらくこのままにしとこうよ。」と
ドラえもんにお願いします。が、パパは会社に行かず遊び呆け、
ママはご飯も作れずママゴト遊び。たまりかねたのび太はドラえもんに怒って叫びます。
「元にもどしてよ!」
さて、不思議でへんてこりんなドラえもんの活躍、これからどうなるでしょうか?

第一話の原案は小学一年生1970年11月号掲載の「クルパーでんぱのまき」に改定を加えたもの。
時間・予算の都合上大部分をパイロットフィルムから流用した、と製作者は語っている。

第2話 ペコペコバッタ大騒動の巻
みんなでボール遊びしているところにのび太が通りかかり顔面にボールがゴチン。
スネ夫に謝れと詰め寄るのび太に「ボールの飛ぶところを歩くのび太が悪い」と
スネ夫は涼しい顔。くやしいのび太はスネ夫を謝らせたいとドラえもんに懇願します。
出てきた道具は「ペコペコバッタ。」相手の鼻の穴にいれると、
謝りたくて謝りたくてしょうがなくなる道具です。
これを使ってスネ夫を謝らせたはいいのですが、
誤ってバッタの詰まった袋をぶちまけてしまい、バッタの群れは街中に拡散。
街中の人々が一斉にペコペコ謝りだします。
何とか苦労して回収したものの、今度は元に戻った際の互いの非を
責め合う光景に転換。なかなか上手くはいかないのです。

残されたラッシュフィルムを見る限り原作通りの展開である。

第3話 屋根の上のすてきな子の巻
最近ドラえもんが妙におかしい。ボヤ〜ッとしっぱなしなのだ。
不安に思ったのび太が尋ねると、好きな子が出来たという。
屋根の上にいる白猫のカワイ子ちゃん。
ドラえもんは彼女を前にすると冷静でいられなくなるのだ。
それなら恋の手ほどきを、とのび太はアドバイス。が、上手く行かずに失敗。
思いきったドラえもんはダメ元で彼女をデートに誘ったところ大成功。

残されたラッシュフィルムを見る限り原作通りの展開である。
第4話 のび太のご先祖さんの巻
「ボクの先祖は有名な殿様に使えた立派な家臣で武将だった。」と、
先祖の自慢をするスネ夫。羨望ののび太はパパに「うちの先祖は?」
と尋ねると「狩人だった」というのでドラえもんとタイムマシンで確認することに。
ところがこれがダメでグズで臆病な狩人。呆れ果てたのび太は何とか
立派な先祖にしたいと、戦で手柄を立てさせて大名の家臣に取りたててもらおうとする。
先祖になりすましたのび太は未来の道具を使って、大活躍。
ところがその手柄はスネ夫の先祖がちゃっかり横取り。
のび太の先祖は結局ダメ先祖のままでした。

残されたラッシュフィルムを見る限り原作通りの展開である。
第5話 キューピットで好き好き作戦の巻
クラスメイトの静香ちゃんはみんなの憧れ。のび太は好きで好きでたまらない。
が、静香ちゃんはクラスのみんなも大好き。
しかも静香ちゃん家には田舎からやってきた居候のボタ子がふんぞり返ってて
静香ちゃんに近づけない。なんとかハートを射止めたいのび太は
ドラえもんからキューピットの矢を借りる。が、誤って矢は不細工なボタ子に命中。
暴走機関車のようなボタ子に追いまわされるハメに。失敗に懲りたのび太は
確実に静香に矢を当てようと近距離から打とうとしたが、
静香に「人殺し!」と叫ばれて、駆けつけた担任の我成先生に矢を
取られてしまう。が、偶然に矢が飛び出し、矢はドラえもんに命中。
メロメロ状態のドラえもんにプロポーズされて、逆毛立つ先生。
結局、のび太の作戦は失敗に終ったのでした。

原作に登場したボタ子は旧シリーズではレギュラーとして設定(声・野沢雅子)
原作でドラえもんが矢を撃たれてホレるのは無名のカバサラリーマンだったが
アニメでは我成先生になってることが残された写真で解る。
第6話 弱味をにぎれの巻
掃除中に花瓶を壊したのび太。偶然それを見たスネ夫はそれをネタに
のび太を脅迫し、宿題を押しつけてしまう。くやしいと泣くのび太を助けんと、
ドラえもんは復元光線銃を使って花瓶を修復。
さらにスパイセットを使ってスネ夫のオネショの場面を押さえ、
反撃に。逆に弱みを握られたスネ夫は地団駄。

基本は原作通りの展開である。ただスパイセットが原作通りのデザインかどうかは不明。
第7話 ねずみに弱いねこもあるの巻
電池で動く戦車の玩具に「乗れたら楽しそう」というのび太。
「じゃあ、乗ろうよ。」そういうとドラえもんは何でも大きく、小さくもするガリバー光線電灯
のび太を小さくして、戦車に乗せる。が、時同じくして家では大ネズミが大暴れ。
実はドラえもんはネズミが大嫌い。平和な生活の為にも、と
戦車でネズミ退治に行くことに。が、歯が立たず退散。
それどころかネズミはガリバー光線を浴びて人間大に巨大化。ドラものび太も恐怖におののく。
対抗作も役に立たずもう降参だ、と思っていたらママがネズミを捕まえていた。
「意外に小さかったわ。」
巨大化したネズミはガリバー光線を浴びて小さくなっていましたとさ。

音声無しのラッシュフィルムを確認したところ元ネタの漫画が8ページしかない事もあって
随所にオリジナルの展開が付け加えられている。
ネズミを劇画チックに描いたり、凶暴なモンスターとしての描写を強調したりと
短い原作を延ばすための苦心が偲ばれる。ママがネズミを捕まえるオチもアニメオリジナル。
第8話 ガキ大将をやっつけろの巻
人のものは俺のもの、俺のものは俺のもの。
ガキ大将のジャイアンは近所の子供からマンガやオモチャを没収しています。
取り返したいとみんなの願いはひとつ。ドラえもんに頼むと、
取り出したのは「物体瞬間移動機」。どんな遠くにあるものも
瞬時に取り寄せる事の出来る機械。のび太はこれを使って
ジャイアンの部屋から漫画やオモチャを次々取り返す。が、操作を誤って
ジャイアンの父親まで瞬間移動させてしまった。
実はジャイアン家は父一人子一人の父子家庭。父はジャイアンにとって
かけがえの無い存在。父を取られるくらいなら漫画もオモチャも全部返すと
泣きながら反省するのでした。
それを見たドラえもん、父親の元にジャイアンを瞬間移動。
めでたしめでたしと思ったら、瞬間移動させられたオモチャや漫画を
見つけて豹変するジャイアン。「やっぱりこれみんな俺のモンだぜ!」
取り返した漫画やおもちゃは再びジャイアンのモノに。懲りないガキ大将でした。

原作と同じなのは導入部と物体瞬間移動機のデザインくらいで、
アニメではそこにジャイアンの父と家族事情を加えてちょいウェットな話にしている。
ラストではオチを強調するためか、「懲りないガキ大将」の描写が加えられている。
ジャイアンの母が故人だということが初めて明かされたエピソードで、
経営する雑貨店も「正直屋」という名前であることが判明する。
第9話 おせじ鏡の巻
のび太「今まで、僕の顔は漫画みたいとおもってたけど、これが、ほ、本当に僕なのだろうか?」
お世辞鏡「そうです。これこそ貴方の真の姿です。」
のび太に囁く不思議な鏡。
その鏡はあらゆる人物を美形に映し出す「お世辞鏡」だったのです。
ドラえもん「こんなもの見るとね、ロクなことなんだから。いや、ホント。」
ドラえもんは鏡をしまい込もうとします。
のび太「その鏡貸してよ!ねえっ!ドラえもん!」
ドラえもん「あら〜!ダメだっ!ダメだったらダメなのよ〜。」
おっかけっこしてるうちに鏡台に衝突。
ママ「家の中で暴れちゃいけません!まあ!鏡台が!どうしてくれるの!」
のび太「ドラえもんが悪いんだいっ。壊した鏡の代わりにあの鏡出せよ。」
ママ「まあ、鏡持ってるの?ドラえもん。」
ドラえもん「いや、あの、持ってるっていうか、その、あの、なんだなぁ…。」
家の鏡台を壊した責任をとらされ、結局お世辞鏡をママに取り上げられます。
鏡に映るは超美人のママ。
お世辞鏡「奥様の美貌は世界一ですわ。」
ママ「あら、そんなぁ。」
お世辞鏡「さらに、髪をちょんまげにすればもっと美しくなりますわ。」
ママ「美容院にいってきましょうっと〜。」
のび太はその隙に鏡を持ち去り、裏山で一人鏡に見入ります。
鏡に言われるまま奇天烈な表情をするのび太。
さらに静香ちゃん、ボタ子までもが鏡のお世辞にほだされて
ちょんまげ姿になってしまいます。
暗くなっても子供たちが帰ってこないことを不審に思ったドラえもんは
裏山でお世辞鏡の虜になってるのび太たちを発見。
すぐに鏡を奪いとり、別の鏡とすりかえます。
のび太が鏡を覗くと、そこにはキュビズムも真っ青の歪んだ顔が。
のび太「ギャー!こ、これがぼく?」
けなし鏡「そう、これがおまえの顔だ!」
ドラえもん「けなし鏡とすりかえたんだ。ムフフ。」
怒った子供達は鏡に石をぶつけて粉々に破壊します。
のび太「あ〜あ、がっかりだよもう。」
スネ夫「本当だよぉ。」
静香「人間、顔じゃないわよ。二人ともがっかりしなくてもいいわ。ま、
まだまだ努力が必要だけどね。」

互いの顔を見合わせて、ため息をつく二人だった。

基本は原作通りの展開。オチが原作と異なり、「けなし鏡」なる別アイテムが登場する。
おせじ鏡の声は北浜晴子女史が担当している。
第10話 パパとママの結婚記念日の巻
結婚記念日に楽しく会食するパパとママ、が、
パパとママの結婚のきっかけはパパのプロポーズかママのプロポーズか、
どっちが先かで口論になって、ついにケンカにまで発展してしまった。
早速タイムマシンでプロポーズの現場に行くドラえもんとのび太。
しかし、パパもママも両方好きなのに切り出せない。
さらに誤解を生じる事件が発生。このままでは2人は結婚しない、
という事はのび太は生まれない!焦ったのび太を見てドラえもんは
ヒトマネロボット を出し、パパ、ママに変身させて2人の仲を取り持つ。
二人のプロポーズの謎はこうして解けたのだった。

残されたラッシュフィルムを見る限り原作通りの展開である。ヒトマネロボットも原作通り登場する。
第11話 のろいのカメラの巻
スネ夫にバカにされて悔しがって帰ってくるのび太。
ドラえもんはスネ夫を懲らしめようとのろいのカメラ
取り出します。このカメラ、被写体を撮影すると写真の替わりに人形が出てきて、
その人形にした事が本人にも作用する恐ろしいカメラ。
いざ、これでスネ夫を撮ろうとするドラえもんでしたが、「余りにも残酷だ」と断念。
こんな恐ろしい道具は使わない、とカメラをゴミ箱に捨てて去ります。
そうとは知らずのび太はカメラを拾い上げ、試しにドラえもん、パパ、ママの3人を撮影し、
出てきた人形を静香ちゃんにプレゼント。かわいくないと静香ちゃんはさらにその人形を
粗っぽいボタ子にあげてしまいます。ボタ子はお医者さんごっこと称して
ドラえもんの人形の首を切断にかかります。途端に苦しむドラえもん。
さらに間の悪い事に、スネ夫が通りかかり、「いっそ火葬にしよう。」とドラ人形を火にくべます。
熱さで落ちてきたドラを見たスネ夫は人形の秘密をしり、ドラ人形をいたぶって遊び出す始末。
のび太に救われたドラはスネ夫とボタ子の人形を作り、復讐に入ります。

原作通りの展開であるがボタ子も絡むところがアニメオリジナル。
スネ夫は水をかけられおもらし状態にされるのは原作と同じ。
ボタ子は扇風機を当てられマリリンモンローみたいにスカートをまくられるという
オチになっていた。
第12話 宝くじ大当たり作戦の巻
パパは宝くじが趣味。今日も当選発表の日。しかしママはカンカン。
当りもしないクジに今まで費やした無駄金が5万円。怒ったママにパパはとうとう
お小遣いを止められてしまいました。ゲンナリするパパを見て、せめて無駄使い分だけでも取り返そうと
タイムマシンで過去に戻って判明してる当り番号の券を買おうとします。
そこで見つかったのが一等600万円の券。おそるおそる買おうとしますが財布を忘れてしまい、
慌てて取りに戻りますが紙一重の差で誰かに買われてしまいます。誰が買ったのか
気になった2人は改めて確認に向かうと、買ったのはパパ!大喜びで2人は帰り、
ママに報告。3人とも狂喜乱舞で大喜び。パパに当りクジの確認を、と向かった先で
3人が見たモノは、「こんなことになるんなら、もうクジなんかやめよう。」と
庭先でクジを焚き火にくべるパパの姿。一同腰砕け。

原作通りの展開にはなっているがオチが異なる。原作は宝くじはパパの友人に売られたことになっていたが
アニメではパパが焚き火にくべるという展開に。
第13話 決闘!のび太とジャイアンの巻
ジャイアンが柔道を習い始め、オレは強いぞと自慢しています。
それに対するのび太の発言が気に食わなかったジャイアンは
のび太に決闘を申し込みました。「そんなぁ〜!」恐れおののいたのび太は、
ドラえもんに泣きつきました。ところがドラはドラで、
「実はボクもライバルの野良猫との対決があって」 と
のび太に構ってられないと言います。パニックになるのび太を見かねて、
ドラえもんは、ジャイアンが通っている道場に偵察に行きました。窓から覗くと、
ジャイアンが幼稚園くらいの男の子に投げ飛ばされていました。
 「お兄ちゃんまだまだでしゅね。もう一度かかってらっしゃい。」とその子はジャイアンを挑発。
ジャイアンは何度も男の子に飛びかかりましたが、一向に勝てず終い。
 それを見ていたドラえもん、「ジャイアンたら、あの子にはかなわないらしいな」と言って
ポケットからカメラを取り出しその男の子を写しました。ジャイアンは帰り道、
「あんなチビに負けるなんて…ま、いいか。のび太にゃかてるさ。」と言いつつ帰ります。
そしてついに決闘時刻。
草木が風になびく決闘場にて、のび太は柔道着姿で待っています。内心は恐怖でガタガタ。
ドラはあのカメラからさっきの男の子の等身大コピーを出し、
「ジャイアンが来るまで、これで練習してるといいよ。」とのび太に練習を促します。
そしてドラも、写しておいた対戦相手のネコのコピーを出し、互いに各々ダミー相手に練習開始。
 やがてジャイアンも柔道着姿で現れます。が、愕然。のび太が自分が全く敵わない
あの男の子を相手にしていることに気付きます。ぐったりした男の子のダミーを見て、
ジャイアンは 「こ、このチビおまえがやっつけたのか?」のび太 「そ、そうさ!」
 ジャイアンは恐れをなし逃げ出しました。が、のび太はすかさず後を追い、
ジャイアンを捕まえると勢いで投げ飛ばして勝ってしまいました。
「やったね!のび太くん!」それを見ていたドラえもんは「よおっし、次はボクだって!」とばかりに
ライバルの野良猫に決闘を挑みますが、残念ながらこちらは返り討ち。トホホなドラえもん。

該当原作がないのでアニメオリジナルと思われるエピソード。
この話でジャイアンが町の柔道場に通っていたということが解る。
ドラえもんが野良猫と決闘を控えているというなんとも言えない横道のエピソードもある。
第14話 私は誰でしょうの巻
しょぼくれたオジさんが突然のび太の街にやってきた。
オジさんは記憶喪失らしく、自分が誰なのか思い出せない。
ドラえもんはオジさんの脳天を未来の木槌で殴って
オジさんの記憶を映像化すると、
お城に住んでる大金持ちのオジさんの画像が。
大慌てでオジさんの家を探すのび太とドラ。
それを横目で見たスネ夫は
オジさんの財産目当てで親切に振舞う。
今一度記憶を確かめようと木槌で殴ると
出てきた映像はギャングのオジさん。「オレはギャングだったのかもしれない」
途端に凶暴になるおじさん。思わず木槌で殴るスネ夫。
やがて全員で木槌で殴り合い。一方のドラ達、お城を見つけたが
映画のセットだった。オジさんは悪役スターの俳優だったのだ。
早速オジさんに教えに行こう、としたドラ達が見たモノは
木槌で殴り合った末、クルクルパーになった3人だった。

基本原作通りの展開であると思われるがオジさんのキャラデザインに変更があったかも知れない。
第15話 アベコンベ騒動の巻
なんでもモノの作用をあべこべに働かせるふしぎな道具アベコンベ
使い道がないと捨てようとするドラえもんに、
「なにか方法があるハズだよ、」とのび太が止める。
ところが、実際使ってみるとロクなことがないどころか、
街は大パニックに。

資料を見る限り原作通りの展開である。ドタバタアレンジが強い旧ドラだけに
最後のほうの発狂ドラの大暴れは相当強調されたかも?
第16話 お化け屋敷の謎の巻
謎の洋館にお化けが出る、という噂がでて、ドラえもんたちが調査に向かう。
どんな壁でも登れてしまうペタリ靴・ペタリ手袋で洋館に忍び込むドラえもん。
洋館の中にいたのは足の悪い少年で、
屋敷の主人は息子に辛い思いをさせまいと洋館の中で世話し、
外に出さないようにしていたのだ。
ドラえもんは未来の注射で少年の足を治した。

資料を見る限り原作通りの展開である。詳しいことまでは不明。
第17話 クイック・スロー大作戦の巻
のんびり屋ののび太にいらついたドラえもんは、
一錠飲むと動きが倍になるクイック錠
飲ませて、活発な動きにしようとするが、
試しに飲んだ自分の動きが速くなり、止めれなくなってしまう。
のび太もドラを追いかけようと薬を飲むが、
誤って動きが半減するスロー錠を飲んでしまう。
ドラものび太も薬のせいでエライ目に逢うが、
薬が切れて家に帰った二人が見たモノは
クイック錠を飲んで動きの止まらなくなったパパとママだった。

資料を見る限り原作通りの展開である。ドラえもんがクイック錠を飲みすぎて北海道まで行ってしまう、とあるが
単行本では「青森まで行ってきたよ」となっている。
これは本来の原稿は「北海道」になっていたのを単行本化に際して修正したため。
放送当時は単行本が出ていなかったので北海道のままになったのだろう。
第18話 のび太は雨男の巻
のび太のクラスの遠足はいつも雨。
「きっとウチのクラスに雨男がいるんだ!」とうそぶくスネ夫。
スネ夫の疑いはのび太にかけられ、あれよあれよと言う間に
のび太は雨男にされてしまった。
疑いを晴らさんものと、ドラえもんに遠足について来てもらうが、
早速空が曇り、雲行きが怪しくなってきた。
ドラえもんは雨吸い寄せリングを使って、空の雨粒を全て吸い寄せ、
スネ夫の頭上に集中させる。「なあんだ、スネ夫が雨男だったんだ!」
ずぶ濡れで皆に笑われるスネ夫だった。

基本は原作どおり。ただ、アニメ版はガチャ子が出てこない。
第19話 ウルトラミキサーの巻
ケンカの耐えない静香ちゃん家のペットの猫と犬。仲良くさせたいと困る
静香に、ドラえもんはウルトラミキサーで2匹を1匹にまとめて、ケンカを止めさせます。
面白がったのび太は家中の道具を合体させて大喜び。
調子にのった挙句、ママにどやしつけられます。
そんな中、パパが古道具屋でツボをかってきました。が、家が狭いから
置けない、返して来なさいとママに怒られ、パパは返しにいくハメに。
寂しげな後姿に同情したのび太は、パパのツボを風呂桶と合体させます。
豪華な風呂桶にパパは「王様になった気分だよ」とご満悦。
ママは2人を「良い事するじゃないの。」と誉めてくれたのでした。

原作を大幅にアレンジ。ラストの展開はホロリ系になっている。
第20話 ねがい星流れ星の巻
ポケットを整理するドラえもん。不要の秘密兵器を選別しています。
さすと雨の振る傘、ひとりでケンカ出来るグローブ…。
ドラえもん「うかつに捨てると危険だよなぁ。人目のつかないトコロに捨てなくちゃ。」
不要な秘密兵器を処分するため、頬っかむりして裏山に不法投棄しにいく
のび太とドラえもん。穴を掘って道具を埋めようとすると、
ピンク色に輝く綺麗な星が。
のび太「これなあに?」
ドラえもん「あ、それ?それね、「ねがい星」。なんでも願い叶えてくれるの。」
のび太「へえ、いいなぁ。これ頂戴。」
ドラえもん「ダメダメ!ダメなのよそれはカスっぱなの。カスっぱ。」
のび太「カスっぱ?」
ドラえもん「あんまし使いすぎちゃったから、おかしくなっちゃったのよそれ。さ、埋めよ。」
それを陰からこっそり聞いたスネ夫とジャイアン。
さっそく星を手にいれ、願いを叶えようとしますが、
星を使ったスネ夫もジャイアンもヒドイ目にあい、怒って星を投げ捨てます。
それを見た静香ちゃん。「あっ、流れ星。」思わず静香ちゃんは願い事。
「かわいい赤ちゃんが欲しいです。」静香は弟を欲しかったのですが、星はどこからか
ホンモノの赤ちゃんを静香ちゃん家の玄関に投げ込みます。
ドラえもんが静香ちゃん家を覗くと、赤ちゃんをだっこした静香ちゃん。
ドラえもん「あら〜?その赤ちゃん、どしたの?」
静香「お星様にお願いしたら叶えてくれたのよ。」
ドラえもん「ままま、まさかぁ?」
捨てられていた願い星を発見したのび太とドラは
星に尋問して、赤ちゃんの出元を聞き出します。
実は赤ん坊は捨て子だったのです。
ドラえもんは心配で様子を見に来ていた母親を見つけて、赤ん坊のことを諭します。
静香、ボタ子、静香の両親の前で泣き崩れる赤ちゃんの母。
静香のママ「つらいこともあるでしょうが、赤ちゃんを大事にしてあげてください。
 また、いつでもウチに寄って下さい。静香も喜びます。」
捨て子の母「お世話をおかけ致しました…。」とりあえず一件落着。

静香「あ〜あ、ホントの弟が欲しいなあ。ねえ、パパ、ママ、ホントの弟早く作ってぇ!」
静香のパパ&ママ「え?あ、あら…。」照れる二人をみて皆にこやかに笑うのだった。

前半〜中盤まではほぼ原作通り。中盤以降の展開は完全にオリジナル。
静香の両親はママに面影がある程度でパパはまるで別人。捨て子騒動に絡む
母親のキャラは水木しげるタッチ(所謂幸薄い貧民顔)のキャラデで驚いた。
ボタ子が「赤ん坊さ捨てるなんて許せねえ」とご立腹。
アニメでは静香ちゃん家の居候兼家事手伝いなんで。
第21話 ふしぎなふろしきの巻
のび太の家のテレビが壊れてしまいました。
が、パパもママも「新品は高い」といって買ってはくれません。
仕方が無いのでドラえもん、タイムフロシキを取り出します。
これを使うと古いものが新品になりますが、
裏返して使うと新品がポンコツになってしまうのです。

TVガイド記事を見る限り原作通りの展開である。
第22話 のび太のおばあちゃんの巻
のび太が押入れを整理してると、今は亡くなったおばあちゃんの想い出を見つけます。
やさしかったおばあちゃんが生前言っていた
「のび太のランドセル姿が見たい」という願いを、
なんとか叶えてあげたいと、タイムマシンで過去に行きます。
幼少の頃ののび太自身にジャマされながらも、
おばあちゃんと再会。無事ランドセル姿を披露します。
するとおばあちゃん、「のび太のお嫁さんを見たい」と言い出します。
静香ちゃんに相談しますが、そこまでは無理な注文でした。

新聞記事を見る限り原作通りの展開である。
第23話 大リーグの赤バットの巻
今日は町内の野球大会。出場にはりきるのび太ですが
スネ夫から「おまえがくると負けるからチームに入れない」と
戦力外通告。しょんぼりするのび太に、ドラえもんは
「相手のチームに入ってスネ夫をギャフンと言わせよう」と、
相手チームの代打にのび太を入れます。そこで出したバットは
大リーグバット。どんな球でも自動的に打ってしまうバットです。
そして試合開始。のび太は大リーグバットで早速ヒット。
続く相手チームのメンバーもみんな大リーグバットで打ち出します。
結果、いつ果てるともない連打に継ぐ連打で、
ピッチャースネ夫はバタンキュー。

詳細は不明なるモノの、「やきゅうそうどう」を下敷きにしたことは判明している。
アニメではアレンジが加えられたはずなのでオチがどうなったか…
第24話 男は力で勝負するの巻
空き地で「誰の両親が力自慢か?」を討論するのび太・スネ夫・ジャイアン。
のび太もジャイアンもスネ夫も譲りません。まずはスネ夫のパパが板割りに挑戦。
「ちょえ〜!」ガン!手が赤くはれ上がり、飛びあがるスネ夫のパパ。
スネママ「だらしないパパざますねぇ。スネ夫ちゃん、
心配無いざあます。あたしがやるざます!
 実はあたし、学生時代には空手をやっていたのざあます。」とスネ夫ママ。
空高くジャンプし、ライダーキックのような飛びげりで厚い板を蹴割ります(凄い!)
次はのび太。「だったらぼくのパパは石をゲンコツで割るぞ!」
当然、無茶だといやがるパパ。それを見たドラえもんは
ソノウソホントを取り出す。これを口につけてウソをいうとどんな無茶なウソも
実現するのです。みんなの見ている前でパパは拳骨で大石を砕いて破壊。
それを見たこれで残ったのはジャイアンの親のみ。ジャイアンは躊躇しつつ、夕方空き地に連れてくるから
待ってくれとのび太達にいいます。
そして夕方。ジャイアンの半分ほどの背丈のジャイアン父が柔道着姿でやってきます。
割るのは空き地の土管。当然ながら割れる訳がありません。
痛さに顔を歪めながら、息子に恥じない父の威厳を見せねばと奮闘する父。
のび太も気の毒に思いだし、ドラえもんにソノウソホントを使ってやってと頼みます。
ところがポケットからなかなか出てこない。早くしないとジャイアン父の手が折れる!
「もういい!もういいよ父ちゃん!」ジャイアンが泣いて止めるのも振りきり、父は
「いや、お前に恥はかかせられない、」と土管に手刀を
振り下ろし続けます。やっとでてきたソノウソホント。その効力で見事土管は割れ、ジャイアン父は
喝采を受けました。のび太「ジャイアンのお父さんも頑張ったよねぇ。」
ドラえもんは「いやいや、ボクだったらね、この鉄骨を割っちゃうんだから。見ててよ。」
と、空高くジャンプ。
手刀を当てる瞬間、ソノウソホントが外れてしまい、鉄塔に手をぶつけた衝撃で
全身ビリビリに痺れたドラえもん。やっぱりずっこけドラえもん。

残されたフィルムを見る限り、前半部のみ原作を踏襲。
中盤以降はスネ夫ママが空手小町(稲妻小町だっけ?)と称して手刀で板を割るわ、
ジャイ父が観客注視の中、土管割りに挑むわ、もうかなりムチャクチャな展開に。
第25話 ガチャ子登場の巻
ドラえもんと同じ未来の国からアヒルのかっこうをしたロボット・ガチャ子がやってきました。
ところがドラえもんはガチャ子が現れると何となくソワソワ。何故かドラえもんはガチャ子を
レストランでもてなしたりと気遣いに勤しみます。
この家に居候させてよ、とガチャ子はのび太に頼みますが、ドラえもんは嫌がります。
のび太もドラえもんに倣って同居を拒みますが、ガチャ子が
「あたしを置いてくれたらドラえもんの秘密を教えてあげるよ。」と、
交換条件を出してきました。ドラえもんの秘密?
実はドラえもんは未来のロボットの中でも失敗ばかりする劣等生で、
修業の為に現代に送り込まれたダメロボットだったのです。
とうとう秘密をばらされ、恥じ入るドラえもんでした。

中期以降のレギュラー、ガチャ子の登場編。ドラとガチャ子は同期生であることが判明。
ガチャ子は比較的「出来る子」だったことが窺える。
第26話 おしゃべりくちべにの巻
スネ夫がドラえもんの家の窓ガラスを野球のボールで割ってしまいました。
スネ夫は謝るどころか、屁理屈でのび太を言い負かし
一目散に逃げていってしまいます。口げんかでスネ夫に勝ちたいのび太に
ドラえもんがだしたのは「おしゃべり口紅」。これを付ければ
言い争いに絶対負けません。のび太は再びスネ夫と再戦。
のび太に言い負かされてママに言いつけに行くスネ夫。
スネ夫のママはのび太の母親に抗議に行きますが、
化粧台の上のおしゃべり口紅を間違ってつけてしまった
のび太のママと玄関先で口喧嘩バトル。のび太とドラえもんが
帰ってきた時には家の前は黒山の人だかり。ついにスネ夫ママは
口喧嘩に負けて失神。救急車で運ばれていきました。
けれどママの口は止まりません。耳を塞ぐのび太とドラえもん。

オチが原作以上にスケールアップしている。ママ同士の悪口バトルロイヤルなんて原作にはない。
第27話 すきすきカメラの巻
ちびっこのど自慢番組に出場を果したスネ夫。
TVに出たことを自慢しまくります。くやしがるのび太は
のど自慢のオーディションに出場しますが
音痴ゆえに落選。がっくりしたのび太は
ドラえもんに「TVに出たい」と相談。
そこでドラえもんはタッチカメラを出します。
この中継カメラにタッチすると、日本中の受像機に
カメラで撮った映像が中継されるのです。
のび太はTVに映れる、と大喜びでタッチしますが、
その前にうっかりドラえもんがタッチしていた為、
カメラはドラえもんを追いかけて中継しはじめます。

原作とほぼ同じ展開と思われるがオチが足されてる可能性もある。
第28話 天の川でデイトしようの巻
七夕の飾り付けをしている静香。
織姫と彦星の話をしながら、ロマンチックな出会いに夢を馳せます。
「静香ちゃんのロマンチックを満足させるデートをしたい」と
言うのび太に、ドラえもんは未来の道具おはなしバッヂを貸します。
これをつければ、昔話と同じ体験が出来るのです。
所が、間違って「桃太郎」のバッヂを付けてしまったからさあ大変。

おはなしバッヂのエピソードに七夕を絡めて再構成した話。オチがどうなったのか気になるところ。
第29話 へんなロボットカーの巻
スネ夫の家の前にピカピカの車が止まっています。土地成金のスネ夫のパパが外国から買ってきた車です。
門の中から出てきたスネ夫は得意そう。顔を見合わせるのび太達を尻目に、
スネ夫の一家は箱根へドライブへ行ってしまいます。
またしてもスネ夫に差をつけられたのび太はパパに八つ当り。
見かねたドラえもんがポケットに手を伸ばすと奇妙な形の車が出てきました。
それは自分の意思を持ったロボットカー。行き先の地図を与えると勝手に目的地まで
走ってくれるのです。早速スネ夫に負けじと箱根へ。
が、このロボットカー、川も家の屋根も関係なく走り回って大騒ぎ。

原作はオチがオチきれてない感じのエピソードだったので多分アニメ化に際して改変されているはず。
やはりドタバタだったのだろうか?
第30話 ニコニコせっけんの巻
いつもイライラと怒ってばかりの担任の我成先生。
先生をタマにはニコニコさせてやろうと、のび太はドラえもんから
ニコニコせっけんを借り、せっけんからシャボン玉を作る。
このシャボンに当ればどんな不機嫌な顔もニッコリしてしまうのだ。
2人の作ったシャボン玉で学校中は誰もかれもニッコリ。
笑って無いのはのび太とドラえもんだけだった。

詳細はいまいち掴めていません。上記の解説は製作者の報告書の文章より。
第31話 おれ署長のだいりの巻
貯金をはたいて念願のプラモデルを買おうとするのび太。
ところが出かけてみると、プラモは値上げされていて買うことが出来ない。
プラモ屋のオヤジが値上げを勝手に断行したのです。
強欲なプラモ屋を懲らしめてやろうと、ドラえもんは気前の良くなる薬を
オヤジに与える。が、薬は誤って街中に飛散。
薬はお巡りさんにも影響をあたえ、おかしくなったお巡りさんは…。

「ケチケチおやじ」がモチーフと思われるがタイトルから察するに当時大ブームだった
明治チョコレートのキャンペーンCMを意識したものにもなってる模様。
このタイトルを使いたいがためにオチを持っていった可能性がある。
第32話 さあ夏だ!スキーをやろうの巻
夏休みはみんな何処へ出かけるかでクラスは大盛り上がり。
しかし、何処へも行く当てのないのび太はふくれっ面。
ドラえもんはそんなのび太のために、立体映像装置の付いた「おざしきゲレンデ」
取りだし、夏にスキーをさせてのび太を喜ばせます。が、突然停電。
のび太は機能停止した立体映像の雪山のなかで遭難してしまいます。

原作「おざしきゲレンデ」の通りの展開であると思われるが詳細は不明。
第33話 成績表はいやだなあの巻
通知表の出来の悪さから仮病を使って学校へ行けないのび太。
代理のドラえもんが通知表をみると、オール1。のび太が校門まで見にくると、
ジャイアンたちに捕まって、背中に通知表を貼られて街を歩かされてしまいます。
気の毒に思ったドラえもんは数字を取り返る特殊な銃でオール1をオール5に。
のび太はもちろんママも大喜び。
しかしのび太が増長したために、腹を立てたドラえもんは元のオール1に戻してしまい、
のび太はやっぱり大目玉。

数字取替え銃なる謎の道具が登場。
背中に通信簿を貼られて帰るのび太という図は
旧作というよりシンエイ動画版ののび太の描写に近いかも。
第34話 自分の影をつかまえろの巻
夏休み、炎天下の中、草むしりをさせられるのび太。
もういやだ、というのび太にドラえもんは
影切りハサミで影を切り、のび太の影に草むしりを
やらせる。それを知ったスネ夫&ジャイアンも
影を切ってもらい、自分の替わりに手伝いをさせる。
が、影はやがて仕事を放棄して逃亡。
影がいなくなると自分と影が入れ替わってしまうと聞いて
3人で影の捜索に。影は、町内の日焼けコンテストに
出場。ちゃっかり優勝していた。
それを見つけた3人と影とのおっかけっこ。
ようやく影を元通りに戻したが、
コンテストの優勝は取り消されてしまった。

町内クロンボ大会という今では伏字必至な設定も当時ならでは、か。
原作はのび太一人が影に取って代わられるという「迫り来る恐怖」が、
アニメではドタバタになったせいで薄められた感じ。
第35話 潜水艦で海に行こうの巻
のび太&ドラ「一度でいいから海水浴につれてって」
パパ「いやあ、だめだめ、とても忙しくて。」
仕事が忙しくて遊びに連れてってもらえないのび太とドラえもん。
ドラえもん「じゃあ、ボク達だけで行こう。」
のび太「じゃあ、静香ちゃんも誘おう。女の子いたほうが賑やかでイイじゃない。」
ところが、静香ちゃんはガチャ子と一緒にスネ夫のスポーツカーで
海水浴に行くことに。置き去りにされたかわいそうなのび太に
ドラえもんが出したのがジャンプ潜水艦。
ドラえもん「この潜水艦は水から水へジャンプできんのよ。」
地図を見ながらジャンプを繰返し、見事海に到着するドラえもん。
海岸線の道路は大渋滞。スネ夫のスポーツカーも渋滞で身動き取れず。
ガチャ子「あれドラえもんの潜水艦だわ。ねえ、あたし達もアッチいきましょ。」
スネ夫から静香ちゃんを取り返したのび太。
が、潜水艦は小さくて狭い。そこに水上スキーでやってくるスネ夫。
ガチャ子「あれの方がいいんだわ。ねえ、やっぱアッチいきましょ。」
海の上で繰り広げられる静香争奪戦。その結果、
スネ夫のモーターボートにドラえもんの潜水艦が激突!両方大破。
辛うじて全員、海の上の小島に辿りつき一命を取り留めたが、
潮が満ちてきて、ドンドン水位が上がってくる!全員溺死の危機!

のび太のパパ「のび太はどうしてるかな?」
のび太のママ「遊びに連れてってくれないってんで、どっかいっちゃいました。」
のび太のパパ「悪いことしたなぁ。今度海にでも遊びに連れていってやろう。」
その時、二階の押し入れで轟音が!驚いて二階に駆け上がるパパとママ。
押入れを開けると、海水がザッパ〜ン。
空間転移で、海から脱出したドラえもん一行が照れくさそうに居ましたとさ。

残されたフィルムでは風呂場に浮かぶ潜水艦のくだりまで原作と同じ。スネ夫のいとこはアニメには出ません。
ガチャ子が登場して話を引っ掻き回すだけ回してくれます。最後のオチもドタバタ風味。
第36話 くるったハラ時計の巻
「あ〜、また寝坊だぁ。」朝の体操に遅れたのび太とドラえもん。
ドラえもん「おかしいなぁ。今朝はハラ時計付けたんだけど。」
ハラ時計…「おきる」「ねる」「ごはん」のスケジュールをキッチリ守らせる強制時計。
ドラえもん「壊れたのかもしんない。時計屋に直してもらわなきゃ。」
時計屋に持ち込むドラえもん。奇天烈な内部構造(スマートボールとチューリップの連動。)に
時計屋のオヤジもサジ投げ。
ガチャ子「時計屋にハラ時計が直せるわけないでしょ。バッカねぇ。
 あたしならチョチョイのチョイよ。」
ところがガチャ子は修理するどころか、完全に壊してしまいます。
ガチャ子「こんな安もんのポンコツ!なにさ!」
ドラえもん「あ〜あ、どうしてくれるんだよ!完全に壊れちゃったじゃないかぁ!」
ガチャ子「未来の時計屋に持っていくから、待ってなさいよ。」
その夜から、ドラえもんは一切眠ることが出来なくなりました。
ドラえもん「これも、あのハラ時計が「おきる」を指したままで止まっちゃってるからだ。」
退屈なので、近所の猫をネコジャラリン (首輪の鈴じゃない。単体の道具)で集めて
合唱会を始めるが、近所からウルサイとモノを投げられるドラえもん。
そこで眠ってる子供を夢遊笛 で呼び出し、
後楽園球場で野球を始めるドラえもん。

のび太のママ「のび太?居ないわ。何処行ったのかしら?」
スネ夫のママ「奥様大変ザマすの!うちの坊やが誘拐されたザマす!」
のび太のママ「うちののび太も姿が見えませんの。」
スネ夫のママ「怪しいですわ!もしかして集団誘拐かも知れないザマすわ!」
のび太のママ「とにかく探しましょう。」

結果、笛で操られたのび太たちは朝の体操の公園でみな折り重なるように放置されてました。

のび太のママ「あらあら、朝の体操に遅れまいとしたのね。」
陰からこっそりドラえもん「ああ、よかった。バレなくて済んだ。」

ガチャ子「やっと時計が直ったわ。さて試してみましょう。」
時計の針を「ねる」「おきる」に行ったり来たりさせるガチャ子。
ドラえもん「あらら?あれ?どうなってんの〜?」
途端に寝たり、起きたりを猛烈なスピードで繰返すドラえもんでした。

アニメオリジナル。「おきる」のまま針の動かなくなったハラ時計のせいで
ドラえもんが夜中退屈しのぎに大騒ぎするというエピソード。
こうしてみるとこの頃のドラはオバQに近い。寝てる子供たちを操って
後楽園球場で野球させて放置して帰ってくるなど、無責任極まりない描写もある。
第37話 キャンプ騒動の巻
夏休みの林間学校に行くことになったのび太。
ドラえもんは着いて行きたくて仕方が無い。
グズるドラえもんを尻目にキャンプに出かけるのび太。
しかし、ドラえもんはリュックに隠れて
着いて来てしまった。
ドラえもんが入ってたおかげでリュックの中はカラッポ。
しょげるのび太に自分の弁当を半分上げる静香ちゃん。
いっぽうのドラえもんは先生にからんだり、
ジャイアンたちをからかったりと大はしゃぎ。

残されたセルでは「どこでも蛇口」(便宜上つけました)なる道具が登場している。
第38話 忘れな草って何だっけの巻
ジャイアンを怒らせてしまったのび太は
怖くて外に出られない。怯えるのび太に
ドラえもんは忘れな草を出す。
この草の匂いを嗅ぐと、なんでも忘れてしまうのだ。
ジャイアンに嗅がせて危機を脱したのび太だが、
調子に乗って乱用している内に草を落っことしてしまう。
やがて草は街中に繁殖。街中が物忘れ状態になり
大混乱に陥る。

原作通りの展開であると思われるが短い原作ゆえ追加要素はあると考えられる。
第39話 クーラーパラソルの巻
プールへ行った帰り道、のび太が汗だくで歩いています。そこへ通りがかった静香ちゃん。
パラソルをさして涼しそうな感じ。のび太も一緒に中に入れて貰おうとしますが、
あっさり断られてしまいました。のび太がふくれっつらで立っていると、ドラえもん登場。
ポケットから1本のパラソルを差し出すと、のび太に差しかけました。
すると、とっても涼しい風が吹き抜けるではありませんか。実はこれは
「クーラーパラソル」。未来の冷房器具だったのです。そんな折も折、
町内では我慢大会が開かれようとしていました。クーラーパラソルを使えば
優勝間違いなし。のび太はしめしめと良からぬ考え。そんな時、ドラえもんは往来で
子連れ狼ならぬ子連れチンドン屋と知り合います。彼も我慢大会にでて、優勝して子供に
賞品のカラーテレビを見せてやりてぇと呟きます。感動したドラえもんも一緒にチンドン屋を手伝いつつ、
チンドン屋の我慢大会優勝を応援することに。まずはのび太のクーラーパラソルを
ヒーターに切り替えてのび太を卒倒させます。チンドン屋さんにクーラーパラソルを
差し出すドラえもんですが、「ズルはいけねぇよ。」と拒否されます。
ドラえもんは思いきって自分にクーラーパラソルを最大出力で当てて、凍える自分の息を
チンドン屋に吹き付けます。これならパラソルは直接は使ってない。その甲斐あって
見事チンドン屋は優勝。傍らには氷漬けになったドラえもんがいました。

当時のギャグアニメの定番だった「がまん大会」ネタ。旧ドラにも登場しました。
子連れチンドンなるゲストが登場するが当然オリジナル。デザインもどことなく
永島慎二タッチ漂うものになっていて、自由度が高くなってることが解る。
第40話 いつでも日記の巻
ドラえもんが暑い外から家の中へ入っていくと、
のび太がいつものようにマンガの本を読んで遊んでいます。
そばに置いてあるのび太の夏休み日記をなにげなく
読んでみたドラえもん。書いてある事が普段の怠け者の
のび太の生活と大違いなのでビックリ。
怒ったドラえもんは日記帳を破り捨ててしまいました。
そして、かわりに「正直日記」を取りだしました。この中には、
いつものび太がしている事がそのまま書かれているのです。

新聞記事を見る限り原作通りの展開である。時期が正月から夏には変わっているが。
第41話 宿題お化けが出たの巻
夏休みももう最後の日。宿題が全然出来て無いのび太は
パニックになる。あと1日で宿題を全部やらなければ
明日の新学期で我成先生に大目玉を食ってしまう。
そこでドラえもんが考えた作戦とは…?

詳細は不明。ひょっとして「ドラえもんだらけ」をモチーフに?
第42話 お天気ボックスの巻
突然の通り雨で空一面に広がる虹を見た静香ちゃんは
「綺麗…なんて綺麗なのかしら…」と虹に恍惚状態。
それをみたのび太とスネ夫は不思議がる。「虹が好きなの?」
静香「だって、あんなに綺麗なのよ。虹が部屋にあったら素敵じゃない。
もしそんなこと出来る人がいたら、あたしその人の言う事なんでも聞いちゃうわ。
結婚してって言われたら、あたしその人と結婚しちゃうわぁ。」
ドラえもんからヘリトンボを借りたのび太は、空の虹を掬い取って
静香ちゃんにプレゼントしようと目論みます。
「静香ちゃんと結婚できるんだぞ!親友なら協力しろよ!」
「もう、のび太なんかと親友になんかなるんじゃなかったよぉ。」
しぶしぶドラえもんはヘリトンボでのび太と共に飛びあがります。
が、のび太の装備が重すぎた為ヘリトンボは浮上出来ず。
ドラえもんもサポートして一緒に浮上しようとするも失敗。墜落。
「虹を取りにいかなくても、ここで作ればいいんだよ。」
ドラえもんは未来の学校で気象の勉強をするのに使用する教材、
「お天気ボックス」を使って人工的に虹を作ろうとします。
雨や風、カミナリといったカードを組み合わせ、見事虹が完成。
のび太「これで静香ちゃんと結婚できるぞ〜!」
鼻息荒く、のび太は静香ちゃん家に。
ボックスをだして、「これから虹を出してあげる。」と虹作成に挑みますが
カードの組み合わせが間違って、部屋の中は大嵐の大吹雪。
静香「もうけっこうよ!いい加減にして!出てってぇ!」
部屋から叩き出されたのび太とドラえもん。
のび太「静香ちゃんに嫌われちゃったじゃないか!どうしてくれるんだ!」
ドラえもん「おかしいなぁ。確かに虹が出たんだよ、このボックスで…。」
お天気ボックスに触った途端、ドラえもん感電。黒煙上げてドラえもんショート。
ドラえもんの目がショートのショックで七色に。
ドラえもん「にゃはは…出た出た…虹…虹が出た…きれいな虹…にゃははは〜…。」

残されたフィルムをみると前半は虹を直接取りに行こうとのび太&ドラが奮戦。
中盤はお天気ボックスの試運転と偶然の発見、
後半はワヤクチャのドタバタとなっている。
感電した際にドラの内部メカが見える珍しいシーンがある。
Aプロダクションが外注で製作した一編。
第43話 ぼくに清き一票をの巻
静香ちゃんに尊敬の眼差しで見られたい、と
学級委員選挙に立候補するのび太。
ドラえもんを選挙参謀に迎えて必勝体制。
やんやの選挙活動を行うも結果は惨敗。
トホホと敗走するドラとのび太だった。

情報ではチョコを使ったのび太の買収工作が明るみになって落選したという話だが
当時チョコは高級品。秘密兵器でこしらえたニセモノ?
第44話 まんが家修行の巻
人気漫画家(フニャコ先生では無い!)の仕事場に
お邪魔することになったドラとガチャ子。
しかし2人が思うほど漫画は簡単には描けず邪魔ばかり。
やがて先生はアイディアにつまり、ドラたちにアイディアを求めていく。
やがてドラ達の言われるまま不思議な踊りを踊り出す漫画家。
踊ってるうちにインスピレーションが湧くやもしれないと、
踊り続けた漫画家は、最終的にどこかへ行ってしまいました。

残されたラッシュフィルムを見る限り相当アレンジが加わっている。(「まんがかのまき」)
先生はフニャコ先生ではなく胴長短足の大柄な天パー男。
この人が最後救急車で運ばれていくのか…?
第45話 すてきなガールフレンドの巻
静香ちゃんに冷たくされて、しょんぼりののび太。
それを気の毒に思ったドラえもんは、すんごい美人を未来から連れてくる。
名はユリ子。実はユリ子は人間ソックリに作られた友達用のロボット。
のび太は大喜びだったが、ロボット故に次第に暴走を始めていく…

残されたセルを見る限り原作通りの展開であるが、
中盤静香とオンナの魅力対決が行なわれるなどアレンジが行なわれている。
ロボ子はユリ子と名を変え、デザインは原作と大幅に異なり東映魔女っ子アニメ風。
第46話 花いっぱい騒動の巻
詳細不明です。御了承下さい。
第47話 そっくりクレヨンの巻
写生をみんなとしているのび太。犬を描いているつもりだったが、
ブタのような絵になってしまいみんなに笑われる。
くやしがるのび太にドラえもんはそっくりクレヨンを出す。
これで描くと、実物のほうが絵にそっくりになってしまうのだ。
早速再び写生に向かうのび太だったが、途中でジャイアンとごっちんこ。
二人のクレヨンが入れ替わってしまう。
ジャイアンは動物園で写生をするが、描いたとおりに動物達が変身するのをみて大喜び。
調子にのったジャイアンはメチャクチャに描き出して、動物園はパニックに。
一方、のび太は写生に再挑戦するが、普通のクレヨンでは結果は同じ。
またしてもみんなに笑われ、赤っ恥をかくのび太だった。

原作が5ページ(実質4ページ+1コマ)しかないので必然的にオリジナル要素が強くなる。
ジャイアンの暴走なんて原作にはありゃしない。
第48話 静香の誕生日の巻
静香ちゃんの誕生日になにがいいかをドラと相談するのび太。
そこに静香ちゃんが通りかかり、
「今回はプレゼントより、みんなにかくし芸をしてほしい」と言います。
一番素晴らしいかくし芸には静香ちゃんからご褒美が。
それを聞いたのび太はTVの奇術を真似ますが、上手く行きません。
そこで、ドラえもんは超能力訓練の道具、エスパーぼうしを取り出します。
念力を使えるようになればNo・1間違いなし。
早速静香ちゃんの誕生会に向かいますが、皆、それぞれ芸をやっています。
瞬間移動で会場に入ろうとするのび太。が、移動できたのはいいのですが、
服は外。裸ののび太が会場にテレポート。
みんなに笑われて大恥をかくのび太でした。

原作通りの展開であるが静香の誕生日を絡めた辺りが独自のアレンジ。
第49話 宇宙飛行士になりたいの巻
将来の職業の夢を聞かれて、宇宙飛行士と答え、笑われるのび太。
じゃあ、イメージ訓練をしようよ、と、ドラえもんはそうなる錠を取り出します。
危険な宇宙飛行士の任務にのび太は耐えれるか?
イメージ空間の中の宇宙でのび太の宇宙探検が始まりました。

海から宇宙への場面変更が大きな違い。当時宇宙関連でニュースがあったのか?
第50話 まいごマゴマゴ大騒動の巻
詳細不明です。御了承下さい。
第51話 ネンドロン大騒動の巻
うっかりスネ夫のパパのゴルフクラブを曲げてしまったのび太。
スネ夫に直せと怒られます。それを聞いたドラえもんが取り出したのはネンドロン
この粉末を浴びると、
どんなものでもネンドみたいにぐにゃぐにゃになってしまうのです。
クラブを直したものの、どさくさまぎれにスネ夫がネンドロンを奪いとってしまい、街中でイタズラを開始。
取り戻そうとしたドラえもんもネンドロンを浴びてグニャグニャに。
「こんなんじゃ恥ずかしくて外に出れないよ〜」
すっかり冗漫したスネ夫は「これで整形手術すれば大儲けだ」と、
自分の母親で実験したところ
スネ夫ママはピカソの絵のような形相に。
「ぎゃー!なんてことを!私の美しい顔を返すザマす〜!」
怒り狂ったスネ夫ママは「お前もひょっとこにしてやるざます!」と報復に。
ドラえもん「アレならボクのほうがまだマシだよ。アハハ。」
笑ってたのもつかの間、うっかりのび太がネンドロンを落してばら撒いたため、
全員グニャグニャになってしまいました。
ドラえもん「もう面倒みきれないよぉ〜。」

原作は「ネンドロンのまき」。
冒頭部分が原作と異なり、スネ夫のパパのイギリス製ゴルフクラブ(1本5万円)を
のび太が遊びの最中に曲げてしまい、修理の必要にかられてネンドロンが登場するくだりになっている。
スネ夫がネンドロンを奪ってママの顔を整形失敗し、報復にママに顔をグチャグチャにされる展開は原作と同じ。
ただ、スネ夫が街中イタズラしまくる展開や、ドラえもんがネンドロンでブニュブニャにされる場面はアニメオリジナル。
ラッシュフィルムではネンドロンは銃型で、当サイトでも当初そのように記述したが、
本放送当時の音声テープでは「これを振りかけると…」という台詞や、
ネンドロンの効果音(パラパラという音)から、本放送時には原作同様調味料的なものに
変更になった可能性が高い。(ラッシュはNG版?ちなみにこのエピソード、ラッシュで冒頭に
No・49と製作ナンバーが出るのだが、この銃→調味料への作画リテイクのせいで
放送がズレ込んで51話になった、と見るべきか?)
ラストにのび太がネンドロンを落して飛散し、全員グニャグニャになるというオチもこれなら合点がいく。
ちなみに音声テープではサブタイトルを「ネンドロン騒動のまき」と読んでいる。

最終回 さようならドラえもんの巻
のび太が帰ってくるとドラえもんがセワシと
内緒話をしています。セワシの都合でドラえもんが未来に帰らなくてはならなくなり、
のび太にどうやって話を切り出すか悩んでいたのです。
「ぼくが自分で言いたいんだ…」と決心するドラえもんですが
なかなか切り出せません。
困ったドラえもんはガチャ子に相談。
ガチャ子「こうすれば?」

苦しみもがくドラえもんに驚くのび太。
ガチャ子「あら大変、機械にカビが生えてる。
こんな汚れた時代に居たらドラえもん本当に壊れちゃうわよ」

のび太「未来に帰れば直るんだね?」
ドラ「僕が帰ったらのび太困るンじゃないの?」
のび太「困るに決ってるさ!けどドラえもんが直るんならガマンするよ!」
ドラ「なんという優しいその気持ち。じつは調子悪いってのはウソなのよ…」
ガチャ子「それいっちゃオシマイじゃないよ!」

ドラは切々と語ります。
「のび太くん、僕にたよる癖がついちゃったでしょ?
このままだと一人でなんにも出来ない駄目な人間になっちゃう。心配なのヨ。
自分で何でもできるしっかりした人間になって欲しいの。」


のび太「わかったよ。ドラえもん。ぼくもいつかは別れなきゃイケナイと思ってたのさ。」
健気に笑顔で答えるのび太。
のび太「僕のことは心配しなくても大丈夫だよ。」

という事で空き地でみんなとお別れ会をすることになります。


ジャイアン「俺赦してくれよな!暴力振るったりして!ゴメンよぉ〜!」
静香「もう逢えないと思うとあたし…!」
スネ夫「ドラえもん、ぼく今日限りイジワルしないよ。」

ドラえもん「ガチャ子はどうするの?」
ガチャ子「アタイも帰りたいけどまだ20世紀の世界全部見てないから残るわ」(!)

のび太「ドラえもん、みんなからのプレゼントだ。
ドラえもん「あらあぁ〜!ドラ焼きだぁ〜!」
みんなの行進に見送られてドラえもんはのび太の家に。

のび太のママ「ドラえもんお別れですってね(泣)」
のび太のパパ「じゃあ、元気でね。」

ドラえもん「永い間お世話になりました。パパさんママさん、のび太何でもヤルって言ってます。」
のび太のパパ「そうか、君のおかげだ。ありがとう…!」

のび太の部屋。引き出しの前。いよいよお別れ。

のび太「本当に行ってしまうのかい?いつかまた来てくれるよな?」
ドラえもん「うん。いつかまた来る。でものび太、ボクが居なくなっても立派な人間になってネ。
未来の国で君のこと何時までも応援してっからネ。」

のび太「…ああ。」
ドラえもん「じゃあネ。」
のび太「ドラえもん…元気でな。」
ドラえもん「うん。のび太も元気で。さよなら。」

引き出しに消えるドラえもん。途端にのび太号泣。
のび太「ドラえもんが…ドラえもんが帰っちゃ…った…うわあああああ〜!
ドラえもん〜!ホントはずっと居てもらいたかったのに…!」


途端に帰ってくるドラえもん。

のび太「あれ?」
ドラえもん「へへ…プレゼントのドラ焼き忘れちゃったのヨ。」
改めて本当のサヨナラ。

のび太「ドラえもん、いつまでも忘れないよ…」
ドラえもん「のび太。ありがとう。ボクも何時までも忘れないよー。さようならー。さようならー…」

のび太「ドラえもんがいっちゃった…そうだ!ボクはこうしてはいられないんだ!」

のび太はドラえもんが居なくても立派にやっていけるという事を
見せる為に、と、今まで乗れなかった自転車を
自分一人の力で乗るため、土手で猛特訓を始めます。
のび太「ドラえもんとの約束だ!ようし!一人で頑張るぞ!」
何度も何度も失敗しこけますが、のび太は決して諦めません。
「絶対に乗ってみせる〜!」

未来世界でタイムテレビの前でドラえもんが応援してます。
ドラえもん「その調子その調子。」
セワシ「おじいちゃんしっかり!」
ドラえもん「未来の世界から何時でも応援してるよ!立派な男の子になってネ!」

そしてついに自転車に乗ったのび太が叫びます。
「ドラえもん〜!見てくれよ〜!」
夕日の土手をのび太は何時までも、何時までも走るのでした…。

原作は小学四年生1972年3月号「ドラえもんがいなくなっちゃう…?」基本的に流れは同じ。
ただ尺の関係からか、広場でのお別れ会やガチャ子との絡みを付け足している。
旧ドラであまり見られなかったドラ焼きの描写がここではしっかり登場。
また帰るのはドラえもんだけでガチャ子は居残るという衝撃的な展開がある。
まあ、ガチャ子はのび太の人生改造計画とは何の関係も無いただの部外者だから
一緒に帰る義理は無いにせよこの展開は正直驚いた。何のことは無い。 ガチャ子はただの物見遊山だった。
ちなみに、ドラえもんが帰る理由は「セワシの都合」「のび太のドラ依存脱却のため」となっている。

参考資料・  週刊TVガイド・小学館学習雑誌・朝日小学生新聞・129.3(同人誌)
       河北日報・北海道新聞・徳島新聞・山梨日日新聞・
       よみうり少年少女新聞・毎日小学生新聞・読売新聞・朝日新聞
       TVアニメ25年史・夕焼けTV番長
参考サイト・ ドラちゃんのお部屋-旧ドラえもん大研究・
       真佐美ジュンのお部屋
       幻のドラえもんをたずねて

現状で調べれる限りの情報を記載してみました。
もし、「この話はこうだったのでは?」という意見がございましたら
御意見お寄せ下さい。




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