看板

今年も早いもので一ヶ月過ぎてしまいました。
この「記憶のかさブタ」も今回で20回。
こんなに続くとは思っていませんでした。
今後は諸事情で更新のペースが落ちるかもしれません。
出来る限りやっていきたいと思っていますので。
暖かく見守って頂ければ幸いです。
今回はリクエストにお答えしてこちらがお題。

ハゼドン
1972年10月5日〜1973年3月29日・フジテレビ系放映・全26回51話
(一回二話・最終回のみ一回一話)
製作・創映社



ハゼ,ハゼ、ハゼドン、ハゼ,ハゼドンというメロディーは
未だに口について離れません。
水族館でハゼを見ると,おっちゃんやおばちゃんが
「ほれほれ、ハゼドンやで。」と言ってるのを
よく聴きます。このアニメでハゼのイメージは決定的に
決まっちゃったような気がしますね。




元々はメルヘン、母恋し物語
ハゼドン あらすじをかんたんに説明すると…

ハゼドンは広い海に生まれた元気な子ハゼ。
亡くなった母の遺言でもある
「日本一強い魚になれ」という言葉を実現しようと、
肩身の横笛と貝のペンダント、
頭のポリバケツを携え、
修行の旅に出ます。旅の途中で
知り合った人魚のシーランに、
シーランにゾッコンのひねくれフグ、プーヤン
仲間に加わり、ハゼドンの珍道中が始まります。
様々な事件、あるいはサメギルスや
アンコラゴンといった
悪党たちにいじめられつつも、
ハゼドンは強くたくましく、
ズッコケつつも立ち向かい、
成長していくのです。

元々の企画意図は、番組開始当初、
「ロマン派の復活」という看板が
上げられていたように、
「みなし子ハッチ」のようなペーソス&メルヘンが
主題だったと思われます。
当時は変身ブームが凄い勢いだったから、
戦闘色の少ない、ハートフルロマンを目指したと、
当時のテレビ記事にはあります。
とはいえ、あまり目立った番組の宣伝も紹介もなく、
当初は「多くある子供番組の一つ」程度の扱いでした。
が、次第に視聴率が上向いてきたようで、
当時のTVガイドでは
巻頭カラーグラビアまで掲載されちゃってて、
凄い凄い。
ただ、番組そのものの印象はというと、お涙頂戴の感覚は
シーラン&プーヤン 余り無く,どっちかというとギャグ漫画の印象が強いです。
私の覚えてる話はこんな話。

ある日、ハゼドンたちのいる村に行商のばあさんがやってきます。
が、実はこのばあさん、催眠術をつかって人々を操り,
財産を持って来させてはトンズラするという大泥棒。
(山本リンダの「どうにも止まらない」を歌ってたな確か。
♪うわさを信じちゃいけないよ、私の術は素晴らしい
ああ、どうにも止まらない♪ってな替え歌覚えてる。)

案の定、村のみんなは催眠術によってすっかり虜。
ハゼドンとシーランだけは難を逃れたのですが、
相手は催眠術師。まともに行っても
勝ち目がありません。
そこでハゼドンの対抗策は
自分も催眠術をマスターする事!(おいおい。)
水晶玉を前に、ハゼドン催眠術の猛特訓
「ドンドンハゼドン〜ハゼハ〜ゼドン
ビ〜ダマメン玉ギョロリンコ〜」

こんないい加減な呪文でハゼドン催眠術マスター。
しかも対決して勝っちゃうんだなコレが。
みんな催眠術が解けて、財産も元に戻って
めでたしめでたし。
って、感じの話なんだけど、
何処がメルヘン?ペーソス?
私の見たのは番組後半の話が多かったから、
路線変更の影響なのかも知れないですが。



日本サンライズの出発点

このアニメを製作していたのは
虫プロから独立した人々が設立した
サンライズ・スタジオという会社。
そう、後の日本サンライズ(現・SUNRISE)です。
本格的にTVアニメを製作するきっかけになった
第1号作品といえるのですが、
参加していた中心メンバーの
崎 枕氏(出崎 統)が番組中途で
ハゼドンテレビ記事 自身の製作スタジオ・マッドハウスを
立ち上げた為、降板してしまい、
残ったメンバー(池野文雄を中心に)で、
後半は製作されていったとの事。
前半と後半とでカラーが微妙に違うのは、
チーフディレクターの交替の影響もあるのかも。
明確にそれが出ているのは主題歌の変更でしょう。
前半の主題歌は「ぼくはハゼドン」という歌で、
「希望に燃えてレッツゴー」と言ってはいますが、
曲調はちょっぴり悲しげ。
それに引き換え後半の主題歌
「ハゼドン音頭」のノリの良いこと明るいこと。
この曲のせいで、「ぼくはハゼドン」の曲を
覚えていない人の多いこと多いこと。
ハゼドン=ハゼドン音頭の図式が出来あがっちゃった
のは事実でしょ。
私の記憶ではハゼドンは「立身出世スチャラカ道中ギャグ」
という印象ですね。メルヘンやペーソスは余り
印象に残っていません。
製作者の意図を間違って捉えてた子供でごめんなさい。







ハゼドン 製作スタッフ

原作/ビデオ・クリエイト
原案/矢倉沢 始
原作原画/河島治之
製作担当/岸本吉功・広岡 修
脚本/鈴木よしたけ・山崎晴哉・まつしまとしあき・九十英夫・星山博之・他
演出(チーフディレクター)/崎 枕(前期)・池野文雄(後期)
絵コンテ/さきまくら・出崎 哲・森下圭介・富野喜幸・布川郁二・泰泉寺 博・他
作画監督/宇田川一彦
製作協力/サンライズ・スタジオ/和光プロダクション
音楽/筒井広志
OP・ED前期/ぼくはハゼドン(作詞・ほしのたかし/作曲・小林亜星・編曲・筒井広志/唄・水森亜土)
OP・ED後期/ハゼドン音頭(作詞・矢倉沢 始/作曲・小林亜星・編曲・筒井広志/唄・和泉常寛・ゆりかご会)

放送日サブタイトル
1972.10.5ハゼドンがやってきた
強いぞ世界一
1972.10.12夢みるシーラン
タミイちゃんの幸せ
1972.10.19てんやわんやの美人コンテスト
カニの床屋は大騒ぎ
1972.10.26イワシのコソドロさん
みんなのデッカイ贈り物
1972.11.2たたかえハゼドン!
ムツゴローのプロポーズ
1972.11.9初恋バンザイ!
ああ まぶたのおっかさん!
1972.11.16黒い花をさがせ!
シーランのファッションショー
1972.11.23ひびけかたみの横笛
怪盗サバランコ
1972.11.30ああ!はるかなる西部
でたらめ天才画家
1972.12.7がらくたアンコラゴン
ジンベイさんはアカンベー
1972.12.14いらっしゃいませオバケくん
サーカス坊や今日は!
1972.12.21クジランコはどっこいしょ
もてもてペンダント
1972.12.28ゆかいな大追跡
進め!ビックリバス
1973.1.4お年玉は初夢
おやおやジャンボハゼドン
1973.1.11あっぱれハゼドン捕物帖
ちゃっかり花嫁さん
1973.1.18ハゼドンは大スター
謎の巡礼おばあさん
1973.1.25男ハゼドンはつらいよ
友情だよ!ハゼドン
1973.2.1あばれん坊追放大作戦
アンコラゴンは大社長
1973.2.8燃えるハゼドン世界一
キャプテントットの宝
1973.2.15ライバルはホウボウ二世
結婚はこわいな
1973.2.22ハゼドンは世界一のパパ
スズキントキをやっつけろ!
1973.3.1さらば!ポカの町
ホタルイカの天使
1973.3.8命のペンダント
ハゼドン 空を飛ぶ
1973.3.15ハゼドンの横笛剣法
流れ星を追え!
1973.3.22ハゼドンは名医さん
ハゼドンは旅役者
1973.3.29レッツ・ゴー ハゼドン 前編
レッツ・ゴー ハゼドン 後編

キャスト


ハゼドン(大山のぶ代)
シーラン(武藤礼子)
プーヤン(肝付兼太)
ター坊(小原乃梨子)
イッチン(貴家堂子)
タミィ(桂 玲子)
サメギルス(加茂嘉久)
ハゼドンの母(高村章子)ほか


というかんじでお届けしました記憶20回目。
次回は3月くらいかなぁ。原稿ラッシュに入ってるんで。
リクエスト等ありましたら、私の記憶に有るものに限り受け付けますんで、
掲示板やメールにてリクエストして下さい。
次回の予定は決定しだいお知らせします。




戻る  バックナンバー

inserted by FC2 system