看板

回を重ねてとうとう十三回目。
十三といえばね〜ちゃんのきれいな大阪の…
って、違います。十三は不吉な数字です。(西洋の考えですが。)
そこで、今回は…

短命アニメ特集

国民的人気を得て、終わることすら許されなくなった
長寿アニメのある一方で、放送されて即、「打ち切り!」という
残酷な結果を迎えたアニメも多くあります。
余りに短いため、再放送もソフト化も出来ず、
見た人もどれだけいたのやら…
本項ではそんな短命作品を四本、検証していきましょう。



忍者マン一平
(1982年10月4日〜12月27日・日本テレビ系放映・全13回
/製作・東京ムービー新社)

80年代に甦った忍者ごっこ
原作は河合一慶氏が当時双葉社から
発行していた「100てんランドコミック」に
忍者マン一平 連載していた忍者ギャグ漫画。
当時流行っていた「Dr・スランプ」の
鳥山明調の絵柄に、忍術を「ごっこ」の感覚のママ
完全にお気楽なノリで描いたのが
この漫画の特徴。
ストーリーはというと、
山奥のトキオ村にある私立忍者小学校の
人気者、柳生一平が、ガールフレンドの
アゲハちゃんや伊賀山、根来といった仲間と
共に、時には遊び、時にはライバルの
テクノ村メカ小学校と対決する…
というもの。アニメのほうも基本的には
原作の味を生かしつつ、丁寧にアニメ化されていた。
主人公の一平の特技は両方の
目玉が飛び出して行って,離れた場所の
事件なんかを見て、一平に直接画像を送信する
「目ん玉特捜隊」
新番組紹介スポットでは
「行け!目ん玉特捜隊」
一平が目をポーンと飛び出させてる
映像が何回も流れてたし。

時間帯は日テレ月曜夜七時だから、
黄金の時間帯です。が、
視聴率が低かった…。故に
あっという間に打ち切り。

ヤケクソの最終回

最終回は墓場の幽霊のお話。
この幽霊凄い寂しがり屋で、 怖くて成仏出来ない、
何とか成仏させてほしいと一平達に頼みます。
あの世にも楽しい事があるよ、
きれいなねーちゃんもいっぱいいると説得を
続ける一平達。
結果,一平たちと仲良くなった幽霊は、
一平たちと離れるのを嫌がり始めます。
そして、幽霊は突然
「そうだ、あなたたちも死んで幽霊になれば、
寂しくありませんねぇ〜。」
と、言い出し、
突然一平たちを殺しにかかります。(おいおい。)
「病気で死にますか?」「怪我でしにますか?」
しまいにゃ
「戦争でも死ねますよ〜!」と言うや否や、
一平たちに戦車砲を発射。
直撃を受けた一平たちは吹っ飛び、
「うわあ〜!」という断末魔を残して、消えます。
ここで番組終わり。なんじゃこりゃ。
最後全員戦死で終わり?
スタッフの無念と自暴自棄が
伝わってきそうな最終回でしたね。
でも、当時見てた子供達はどう思ったんでしょ?


忍者マン一平 製作スタッフ

原作/河合一慶
企画/吉川 斌(日本テレビ) 
プロデューサー/武井英彦・向坪利次
脚本/高屋敷英夫・浦沢義雄・金子 裕・金春智子・桜井正明・吉田喜昭 他
演出/橋本三郎・やすみ哲夫・児玉兼嗣 他
チーフディレクター/高屋敷英夫
作画監督・キャラクター設計/高畑順三郎
美術/龍池 昇

音楽/三枝成章
OP/あつまれ!ゆかいな忍者たち
(作詞・篠崎満由美・東京ムービー企画室/作曲・和泉常寛/唄・松岡洋子)
ED/はいやー!一平Go&Go
(作詞・篠崎満由美・東京ムービー企画室/作曲・和泉常寛/唄・松岡洋子)

忍者マン一平 放映リスト

放送No放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出視聴率
1982.10.4目ン玉忍者 参上!高屋敷英夫MOSA橋本三郎3.9
1982.10.11美人になりたいあけびちゃん金春智子小和田良博はしもとなおと6.8
1982.10.18ちょっと古いぜ 亀の丞吉田喜昭康村正一康村正一4.9
1982.10.25アルバイトや〜い浦沢義雄三家本泰美五月女有作5.6
1982.11.1恐怖のジャンケンぶるどっぐ金子 裕やすみ哲夫橋本三郎5.5
1982.11.8やったぜ! 忍法スカイホーク金春智子井内秀治橋本三郎5.5
1982.11.15アゲハちゃんのバースデイ浦沢義雄やすみ哲夫橋本三郎5.3
1982.11.22さかさま忍者がやってきた吉田喜昭小和田良博はしもとなおと5.1
1982.11.29謎のおネショ菌 金子 裕児玉兼嗣五月女有作4.0
101982.12.6アゲハちゃん 危機一髪桜井正明
高屋敷英夫
三家本泰美橋本三郎5.4
111982.12.13雪山特訓は楽しいぜ吉田喜昭F.H.キノミヤ望月智充5.4
121982.12.20サンタクロースをやっつけろ!金春智子やすみ哲夫橋本三郎7.0
131982.12.27オバケ・オバケで年越しだ浦沢義雄小和田良博はしもとなおと5.8

キャスト


柳生一平(松岡洋子)
柳生三平(三田よう子)
アゲハ(鶴ひろみ)
伊賀山(小宮和枝)
あけび(植竹真子)
風摩(鈴木三枝)
(立壁和也)(緒方賢一)(肝付兼太)(吉田理保子)ほか




一つ星家のウルトラ婆さん
(1982年10月16日〜1983年1月15日
 よみうりテレビ系放映・全13回(一回2話・26話)/製作・ナック)



史上最強のギャグアニメになる…ハズだった。

これも忍者マン一平と時をほぼ同じくして
ウルトラ婆さん 放送開始されたアニメ。
原作はなく、オリジナル。(平行してマンガも描かれたが。)
物語は一つ星家のメチャメチャパワフルな婆さん
(一つ星トラ・70歳)が年甲斐もなく大暴れし、
家族や近所をパニックに落とし入れるという
ス‐パーウルトラパワフルギャグアニメ。
…随分大風呂敷広げた文句だけど、
それもそのはず。このアニメ、
スタッフに「オレたちひょうきん族」の構成作家が
ギャグアドバイザーとして参加。
(当時のアニメディアの記事にそうあったの。)
「従来のマンガとは比較にならない、
凄まじいギャグの連続で
笑い死ぬ人がいるかも。」
なんて、
当時書かれてましたっけ。
放送が土曜夜7時だったんで、
「まんが日本昔ばなし」とぶつかるんですが、
OPでも龍に乗った坊やをウルトラ婆さんが
小槌でぶん殴ってたりして、
「絶対負けるか!」というスタッフの
意気込みが伝わってきます。
※初期のみ。すぐにこの場面は差し替えられました。
OPはそういうパロディ精神に加え、
沢田研二作曲のノリのいい歌,
立体マルチ台撮影(アニメキャラに影がついてる。)に
実写合成、クレイアニメも 加わった、
かなり凝ったアニメーションで、期待しましたよ実際。


ところが本編みると、何てことは無い。
普通のギャグアニメ。いや、すでに「うる星」が
新時代のギャグを開拓してた頃だから
あの時代でも古い感じのギャグアニメだったなぁ。
どんな感じのギャグストーリーだったかって言うと、

ウルトラ婆さんが「あたしを怒らせると怖いよ」といって、
街のチンピラに 背中を見せて着物を脱ぐと、
迫力の刺青が!
実はシールの刺青なのだが、
チンピラがビビるのをみて、クセになる婆さん。
別の場所でもう一回ビビらせてやろうと背中を出すと
なぜか刺青が無い。刺青シールは知らぬ間に剥がれてて、
ペットのブルドッグが拾ってちゃっかり背中に付けてたのだ。
「あたしの刺青お返し!」と、犬とシールを取り合う婆さんを見て、
みんな「やれやれ、つきあってらんないや。」とお手上げ。


はははは。確かに死ぬほど笑え…たら幸せだなぁ…。
私、一回しか見てないんですよ。覚えてるのもこの話だけで。
再放送ってあったのかなぁ?


一つ星家のウルトラ婆さん 製作スタッフ

原作/芥川めめ
プロデューサー/西野聖市
チーフディレクター/原田益次
キャラクターデザイン/北原健雄
監修/光延博愛
文芸/吉田 進
脚本/菅 良幸・水野 均・市川 靖・中 弘子 他
演出/山崎友正・井上 修・山内巴茶
作画監督/斎藤起巳・マナベタクミ 他
製作協力/グリーンボックス・シャフト

音楽/山本正之
OP/おばあチャンバ
(作詞・高平哲郎/作曲・沢田研二/編曲・後藤次利/唄・松金よね子)
ED/ウルトラサバドゥビャ
(作詞・高平哲郎/作曲・沢田研二/編曲・後藤次利/唄・松金よね子)

一つ星家のウルトラ婆さん 放映リスト

放送No放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督視聴率
1982.10.16必殺!バッチャマンキック
めしぬきストライキ
菅 良幸阿仁マスオ
やすみ哲夫
山崎友正
井上 修
マナベ・タクミ
斉藤起己
4.4
1982.10.23トラさんは女親分
うばわれてなかされて
菅 良幸
水野 均
竹内大三
やすみ哲夫
山崎友正マナベ・タクミ
斉藤起己
3.0
1982.10.30わっ出た!!トラロンパ?
キンムキ先生
菅 良幸
坂上生児
竹内大三井上 修
山崎友正
マナベ・タクミ
斉藤起己
3.6
1982.11.6うめぼし・キャンディーズ
天国地獄、金次第
中 弘子
やすみ哲夫
藤原良二
井上 修斉藤起己
山崎隆生
2.4
1982.11.13子育てサバイバル
あした大きくな〜れ
中 弘子
坂上生児
やすみ哲夫
竹内大三
井上 修マナベ・タクミ
斉藤起己
3.8
1982.11.20ウスペラ星人現る
無敵・トラロンコンピューター
菅 良幸
坂上生児
やすみ哲夫
山崎友正
井上 修
斉藤起己
マナベ・タクミ
3.2
1982.11.27家庭教師をやっつけろ
トドメ光線のなぞ
市川 靖
坂上生児
やすみ哲夫
竹内大三
井上 修斉藤起己2.7
1982.12.4カンザシ・トライアングル
お見合い大好き
菅 良幸こはなわためお
石崎すすむ
山崎友正
井上 修
泉口 薫
マナベ・タクミ
3.0
1982.12.11誘拐大好き
マナ鳥たずねて三千里
吉田 進
中 弘子
竹内大三山崎友正田中平八郎
平山則雄
4.1
101982.12.18ねらわれた小学校
ようこそ、雪男ちゃん
坂上生児
菅 良幸
阿仁マスオ
宮崎一哉
山崎友正
山内巴茶
斉藤起己
マナベ・タクミ
3.6
111982.12.25ズッコケ野外塾
アメリカ大ぼうけん
中 弘子
菅 良幸
竹内大三
斉藤起己
井上 修
山崎友正
斉藤起己
加藤興治
3.0
121983.1.8ウルトラ昆虫記
新兵器・ペンザシ
中 弘子
菅 良幸
今枝栄一
竹内大三
井上 修斉藤起己
マナベ・タクミ
3.9
131983.1.15トラブル学芸会
北海の花嫁さん
中 弘子
坂上生児
やすみ哲夫
竹内大三
山崎友正山崎隆生
富沢雄三
3.8

キャスト


一つ星トラ(松金よね子)
一つ星健一(鈴木三枝)
一つ星英太郎(池永通洋)
一つ星キヌ子(幸田直子)
トドメ(佐々木るん)
亀田巡査(稲垣 悟)
ケメ子(滝沢久美子)
(立川千晶)(小粥よう子)ほか




チックンタックン
(1984年4月9日〜1984年9月28日・フジテレビ系放映・全23回
/製作・学研)


学習雑誌の人気漫画がアニメになると?
チックンタックン&Dr・ベル ギシギシ あらすじはこんな感じ。
アール星から悪のアイディアの詰まった
ワルチン大辞典(コンピュータなのよ。)を
盗んだ世紀の天才科学者(自称)・
Dr・ベルは、これで地球を征服して、
かわいい女の子を独り占めにしようと企む。
アール星の王子チックン
お目付け役の帽子型宇宙人のタックン
共に地球へ飛来。
南田家のミコちゃん家に居候しつつ、
ミコちゃんの美少女グループと共に
Dr・ベルの野望と戦うのだ。

原作は学研から発行されていた「○年の科学」
「○年の学習」に石ノ森章太郎(石森プロ)が
連載していた学習漫画。
火は空気が無いと燃えないとか、
人間はなぜ冬眠しないのか、といった
科学全般の問題を漫画に絡めて
解り易く紹介していくという主旨のもので、
アニメになるって聞いたときは
教育漫画になるものだとばっか思ってました。
(個人的にはチックンタックンの前に
連載されてたS・Pハーレーのほうが好きだった。)

で、アニメをみたらこれが良くも悪くも
徹底的に80年代アニメ。


意味も無くブリッコギャル軍団は出るわ、
可変メカは出るわ、
Dr・ベルはミコちゃんに一目ぼれして、
追いかけ回すラブコメはあるわ、
超兵器は暴れまわるわで、

正直、
「スタッフが描きたいもの描いてるだけじゃないか。」
と、見てた当時は思ってました。
実際、やりたい放題でしたしね。
(ミコちゃんのキャラは別物だし。)


スタッフみると結構豪華で、
その後ヒット作を量産する
アニメーターが並んでます。
ここでやりたい事やりきって、
何か見えたのかも知れません。


チックンタックン 製作スタッフ

原作/石ノ森章太郎
企画/岡 正
プロデューサー/前田和也(フジテレビ・第15話〜)神保まつえ(学習研究社)片岡義朗(日本アドシステムズ)
チーフディレクター/早川啓二(1〜14話)案納正美(15〜23話)
シリーズ構成/山本 優
脚本/山本 優・首藤剛志・大橋志吉・戸田博史 他
演出/早川啓二・本郷みつる・小華和ためお・アミノテツロー 他
キャラクターデザイン/小和田和博
作画監督/阿部 司・丹内 司・吉本桂子 他
製作協力/スタジオぴえろ・スタジオぎゃろっぷ
音楽/安西史考
OP/好きしてチックン
(作詞・森 雪ノ丞/作編曲・馬飼野康二/唄・平野 文)
ED/Dr・ベル
(作詞・森 雪ノ丞/作編曲・馬飼野康二/唄・千葉 繁)

チックンタックン 放映リスト

放送No放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督視聴率
1984.4.9春風はギャグに乗り
おさわが星人ご到着
山本 優早川啓二早川啓二阿部 司3.2
1984.4.16みせます!跳びます!
花キュンアタック!
山本 優角 邦樹早川啓二小和田良博4.2
1984.4.23スーパーママ怒る!
生け花大パニック!!
山本 優須田裕美子須田裕美子吉本桂子4.5
1984.4.30電話からギャル!?
お誘いテレホン大作戦
大橋志吉下舘晃二早川啓二丹内 司3.1
1984.5.7Dr.ベルの大逆襲!
ノコギリ岩にほえる
山本 優三家本泰美早川啓二佐藤 徹2.2
1984.5.12ミクロの決死圏!
とんでも大レース
山本 優小華和ためお早川啓二辻 初樹3.1
1984.6.4夜霧にきえた初恋?
泣かせる夢じゃん!!
大橋志吉下舘晃二早川啓二阿部 司2.9
1984.6.11宇宙からの使者!
あたし本当にきれい?
首藤剛志水谷貴哉水谷貴哉小和田良博2.4
1984.6.18ビデオびっくり!
おじゃま怪獣大あばれ
山本 優本郷みつる本郷みつる吉本桂子2.0
101984.6.25ミコちゃんあやうし
パニックコースター
戸田博史小華和ためお水谷貴哉丹内 司1.2
111984.7.2スゴイですね!
恐怖のチューチュー花
大橋志吉網野哲郎早川啓二松岡秀明2.6
121984.7.13宇宙から来たイヤ〜なやつ土屋斗紀雄藤原鉄太郎早川啓二阿部 司3.8
131984.7.20ブッ飛ばせ!ハチャメチャ自動車レース土屋斗紀雄水谷貴哉水谷貴哉阿部 司4.1
141984.7.27原始恐竜VSエリマキトカゲドン大橋志吉本郷みつる本郷みつる吉本桂子4.4
151984.8.3甘い物に手を出すな!大橋志吉吉田 浩大町 繁昆進之介7.7
161984.8.10地獄のワルチンランド日野敬元横山広行横山広行池上裕之
高木敏夫
6.0
171984.8.17笑っていいとも 大騒動山崎晴哉鴫野 彰五月女有作長島正徳5.8
181984.8.24どっきり!!オバケ軍団田口成光吉田 浩大町 繁昆進之介5.4
191984.8.31怪盗ムーンリバー登場 寺田憲史鴫野 彰鴫野 彰池上裕之4.4
201984.9.7地球の裏まで大レース武上純希日高 麗五月女有作樋口善法6.1
211984.9.14初恋のかれはヒドイ人寺田憲史吉田 浩大町 繁昆進之介4.2
221984.9.21誘かいされた!?赤ン坊田口成光横山広行西森明良長島正徳4.9
231984.9.28ワルチン・ザ・ガマン山崎晴哉鴫野 彰五月女有作田中正弘5.5

キャスト


チックン(菅谷政子)
ミコ(富永みーな)
タックン(肝付兼太)
Dr・ベル(千葉 繁)
ワルチン(滝口順平)
ギシギシ(緒方賢一)
ほか




らんぽう
(1984年4月5日〜9月27日・フジテレビ系放映・全20回
/製作・NAS)

ただひたすらに80年代暴走ギャグ。
優等生の中学生だったらんぽう君は、
らんぽう ある日UFOに吸い込まれ、
出てきた時にはやることなすこと
ハチャメチャのワープボーイになってしまった。
今日も今日とて、居候相手の角丸先生
ガールフレンドのむつみちゃん
(「むつみ、チビりそう」が口癖。)
自分の脳みそが分離変身した天才ネズミ、
チュー太郎
らを巻き込んで,
今日も学園は大騒ぎなのだった。

原作は内崎まさとし氏が
週刊少年チャンピオンに連載していた漫画。
「がきデカ」「マカロニほうれん荘」と並んで
チャンピオンのギャグ漫画の 柱となった作品で、
実は3作品の中で一番最初にアニメ化されている。
連載開始から7年近くたって
ようやくアニメ化された本作品だが、
基本的には原作に忠実。
いや、「さすがの猿飛」のスタッフが
製作に関った事もあって、
よりハチャメチャ度がヒートアップ。
作画監督の金沢比呂司さんが
得意の顔面破壊の作画
これでもかこれでもか、とばかり使ってましたね。


道を走れば土煙が上がる…ってのはよくある描写ですが、
らんぽうの場合、道を走ると走った所から道が割れ、
両側の家やビルが地割れに飲み込まれて大崩壊します。

一事が万事この調子です。
こういうオーバーアクションギャグが
原作のストーリーにはさみ込まれて、
それなりの効果は得ていましたが。
そうそう、OPは最高です。
ケーシーランキン氏の曲はノリノリですし、
歌にあわせた作画も完成度高かった。
EDもビートルズの秀作パロで、
本編見ないでOP・EDだけ見てた人がいたぐらいです。
ただ、視聴率には貢献しなかったようで、
番組改変期にあっさり終了。

最終回は「13日の金曜日」のパロディでした。
ストーリー終了後、 らんぽうとチュー太郎が
お別れのあいさつに出てきましたっけ。
(宇宙に浮いてる地球を針で突いて
 破壊して狂ったように笑う、という
 訳のわからないモノでしたが。)

ちなみに、らんぽうの後を受けて始まったのが
「北斗の拳」
北斗の拳の前、何やってた?って聞かれても
答えられる方って相当少なそう。
これって、トリビアの種になりませんか?

らんぽう 製作スタッフ

原作/内崎まさとし
プロデューサー/片岡義朗・茂垣弘道
チーフディレクター/馬場 健
キャラクター設計/金沢比呂司
脚本/浦沢義雄・戸田博史・平野靖士・園田秀樹 他
演出/山田雄三・竹内大三・三沢 伸・生頼昭憲・白土 武・小華和ためお 他
作画監督/金沢比呂司・小川かおる・摩砂雪・谷口守泰・本田敏行 他
製作協力/土田プロダクション
音楽/チト河内
OP/ワープボーイ
(作詞・三浦晃嗣/作編曲・ケーシー・ランキン/唄・坂本千夏)
ED/気まぐれムーンライト
(作詞・恩田久義/作曲・東郷昌和/編曲・幾見雅博/唄・東郷昌和)

らんぽう 放映リスト


放送No放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督原画スタジオ視聴率
1984.4.5突然!! 笑撃ワープボーイ
影番長タモリ!?
平野靖士山田雄三
竹内大三
山田雄三金沢比呂司あにまる屋
ジャイアンツ
11.3
1984.4.19クェ〜ッ!! 黒コゲの大決闘
チュー太郎の珍チン大発明
まるおけいこ
浦沢義雄
福原悠一
野田作樹
三沢伸
中村憲由
金沢比呂司
四谷三
じゃんぐるじむ
スタジオジュニオ
11.1
1984.5.3恐怖のミステリーゾーン
パニック!! らんぽう菌大発生
まるおけいこ
平野靖士
福原悠一
三沢伸
中村憲由
本多敏行
金沢比呂司
あにまる屋
土田プロ社内
10.4
1984.5.17ギェーッ! 超人ドクトルマン
百発百中パンチラ大予言
寺田憲史
戸田博史
福原悠一
竹内大三
三沢伸
中村憲由
小川かおる
摩砂雪
スタジオジュニオ
ジャイアンツ
7.2
1984.5.24美少女ぶりっこニャーゴ
必殺! 仁義なき猫のゴルゴ登場
寺田憲史
まるおけいこ
竹内大三
小華和ためお
三沢伸
中村憲由
金沢比呂司
本多敏行
じゃんぐるじむ
あにまる屋
9.5
1984.5.31思わずチビるナワトビ怪人
むつみSOS!救出大作戦
平野靖士
寺田憲史
竹内大三
福本潔
三沢伸
中村憲由
金沢比呂司
摩砂雪
土田プロ社内
ジャイアンツ
9.6
1984.6.14燃えよ!ヘコヘコテニス
ルンルンデートは大混乱!!
八木良一
寺田憲史
八角哲夫
竹内大三
三沢伸
中村憲由
金沢比呂司あにまる屋
じゃんぐるじむ
10.2
1984.6.21美人大すきドラキュラ親子
ドヘー!!がり勉ワープじゃ
寺田憲史
戸田博史
生頼昭憲
福原悠一
三沢伸
中村憲由
本多敏行
金沢比呂司
アニメアール
スタジオメイツ
11.2
1984.6.28チャイルドロボ発進せよ
激突!!東大一直線VS.IQゼロ
八木良一
平野靖士
藤原鉄太郎
生頼昭憲
三沢伸
中村憲由
摩砂雪
谷口守泰
土田プロ社内
タイガープロ
10.8
101984.7.12さがせ! ボクのタマタマ
あばれていいとも! 虫歯菌
八木良一
平野靖士
藤原鉄太郎
生頼昭憲
三沢伸
中村憲由
摩砂雪
谷口守泰
ジャイアンツ
アニメアール
8.1
111984.7.19みゆきのプロポーズ大作戦
妖怪ベトベトヌラヌラ!?
園田英樹
八木良一
藤原鉄太郎
八角哲夫
中村憲由
三沢伸
奈須川充
金沢比呂司
土田プロ社内
じゃんぐるじむ
9.5
121984.7.26水着を返せ! プール大騒動
超能力少女とめくれっぴ
寺田憲史
園田英樹
竹内大三
小華和ためお
三沢伸
山寺昭夫
金沢比呂司あにまる屋
スタジオメイツ
10.7
131984.8.2大乱戦!!キャベツ畑の機農戦士
野生にかえれ! ヒマ犬
平野靖士
まるおけいこ
小華和ためお
白土武
三沢伸
毛利和昭
金沢比呂司
アニメアール
タイガープロ
9.7
141984.8.9天国デスマッチ! 仏と鬼
両手にボイン! ほっぺにパンチ
園田英樹
まるおけいこ
藤原鉄太郎
佐々木皓一
中村憲由
摩砂雪
金沢比呂司
ジャイアンツ
土田プロ社内
10.7
151984.8.16タンタンたぬきの宝物
ドリームマシン!! (秘)大奥絵物語
寺田憲史
八木良一
竹内大三
中村憲由
三沢伸
金沢比呂司
奈須川充
土田プロ社内
あにまる屋
10.1
161984.8.30身がわりロボは大天才!?
地球を救え! 炎のバレー戦争
寺田憲史藤原鉄太郎
竹内大三
三沢伸
山寺昭夫
一川孝久
金沢比呂司
スタジオメイツ
タイガープロ
12.1
171984.9.6急がば回れ! 地底トンネル
疑惑のフォーカス殺人事件
園田英樹
寺田憲史
小華和ためお中村憲由
三沢伸
毛利和昭
一川孝久
アニメアール
土田プロ社内
11.7
181984.9.13宇宙海賊らんぽう大暴れ
むつみのシンデレラドリーム
園田英樹
まるおけいこ
藤原鉄太郎
小華和ためお
山田雄三
高林久弥
摩砂雪
奈須川充
ジャイアンツ
あにまる屋
9.0
191984.9.20男カラ太郎の愛情物語
史上最大のスパイ大作戦!!
八木良一竹内大三三沢伸
中村憲由
一川孝久
毛利和昭
土田プロ社内
アニメアール
8.8
201984.9.27サンセットキッスの伝説
突然さよならワープボーイ
園田英樹
寺田憲史
竹内大三三沢伸
山田雄三
奈須川充
一川孝久
あにまる屋
土田プロ社内
9.8

※21話として過去20話分の総集編が制作されていたものの、キー局の本放映時にはオンエアされなかった。
 ネット局や再放送ではオンエアされたとの情報あり

キャスト


らんぽう(坂本千夏)
むつみ(及川ひとみ)
チュー太郎(田中真弓)
角丸先生(田中秀幸)
カラ太郎(亀山助清)
岩崎先生(梨羽由記子)
あけみ(室井深雪)
ワッペン(二又一成)
ほか


というかんじでお届けしました記憶13回目。
考えてみればみんなギャグアニメで80年代の作品ですね。
美少女ラブコメ&リアルロボットが幅をきかせていた
80年代、アニメにはこういうドタバタは
求められていなかったんでしょうか。
あえて言わせて貰うなら、みんな主題歌がいい。
「忍者」はオメガトライブに曲提供してた和泉常寛が、
「一つ星」は沢田研二が、「チックン」は馬飼野康二が、
そして「らんぽう」はケーシー・ランキンが担当してたし。
だから、音楽だけは某バラエティとかでまだ使われてたりします。
けど、再見するのは厳しいでしょうね。う〜ん。

でも一応みんな見てたんだよね。何なんでしょう私は。
短命特集はまたやりたいな。
次回は決定次第お知らせします。




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