海洋研究学者を父にもち、冒険好きな少年イサムは、今日も火山見物にチーターと出かけ、 そこで海底国の王女エンジェルと知り合った。その時突然、無気味な地鳴りとともに火口から巨大な火焔竜が出現、 その口から溶岩を吐いて周囲をとかしはじめた。怖ろしさに気を失ったエンジェルを助けて、 危うく逃げ切ったイサムとチーターは、海底国へ招待されることになった。 今から何万年か昔のこと、海底人は地上に住んでいたが、 欲のふかいマグマ王が地球征服を企み、炎の湖から火焔竜をひき出したところ、急に暴れ出し、 大地震と洪水をともなって地上を洗いながしてしまった。 マグマの一派は地底に、その他の者は海底に逃げて、それぞれ国を興し、 そして、今また、子孫のマグマ七世は野望を抱き、再び火焔竜を登場させてきた。 やがて、海底を行く火焔竜を尾行したイサムたちは、地底国に迷いこみ、捕えられてしまった。 命からがら牢から脱出したイサムたちは出口を求めてさまようが、 実際は奥へ奥へと入りこんで、マグマ七世が火焔竜をあやつる指令室につき当った。 そのころ火焔竜は平和をのぞむ海底国にまで進撃を開始していた。 対する海底国は戦闘艇からの軟体動物作戦をくり出し応酬したが、苦戦はまぬがれない。 イサムたちは警備隊が戦闘に出はらったのを機会に、一人残ったマグマ王を倒し、 指令室の赤いスイッチを押した。すると火焔竜は一斉に向きをかえ、地底国を攻撃、 こうして地底国は自らの手によって滅び去っていった。 |
海底
3万マイル 製作スタッフ
製作/大川 博
原作/石森章太郎
企画/山梨稔・茂呂清一・横山賢二
脚本/岡本克巳
演出/田宮武
作画監督/奥多貞弘
美術/山崎 誠
原画/喜多真佐武・奥山玲子・菊池貞雄・金山通弘・角田絋一・森 英樹・小田克也・阿部 隆ほか
動画/生野徹太・山下恭子・相磯嘉雄・円山 智・富永 勤・笠井晴子・長谷川玲子 ほか
製作進行/古沢義男
音楽/渡辺岳夫
テーマ曲/海底3万マイル&大騒ぎのタンゴ(作詞・岡本克巳/作曲・渡辺岳夫/
唄・ザ・ココナッツ /水森亜土 /ボーカル・ショップ)
キャスト
イサム(野沢雅子)
エンジェル(小鳩くるみ)
タトル(人見明)
オクトパス(海野かつお)
地底王(納屋吾郎)
海底王(北川国彦)
イサムの父(梶哲也)
イサムの母(瀬能礼子)
船長(村越伊知郎)
アナウンサー(野田圭一)ほか
![]() |
時は未来の1980年代。 富士山に大量の隕石が降り注ぐのが目撃された。 知らせを受けた富士山頂の 観測隊員たちが調査に向かう。 しかし、調査員は全滅。残って電話連絡していた 隊員も、突如不気味な影に襲われ消息を絶った。 それが事件のはじまりだった。 未来都市のニュータウンに住む少年ツトムは、 今日も親友である野良犬クイーン&その子犬たちと 仲良く遊んでいた。そこに、 街頭のテレヴィジョン・ファクシミリが 号外を印刷し街中に記事をばらまいた。 「林博士の宇宙人存在説・学会で敗れる」 林博士はツトムの父である。 「おまえの父ちゃんはウソツキだ」 「宇宙人だって、バッカでぇ。」 ツトムに同級生から浴びせられる罵倒。 ついにツトムと子供たちは喧嘩になる。 |
![]() | 世間から孤立し、 嘲笑の対象となった博士とツトム。 そんな博士の元に 謎のサボテンが送られてくる。 不気味に光るサボテンに、 「これを持ってきたのはツトムかい?」 「ううん、知らないよ。」 そのとき、クイーンと子犬たちが そのサボテンを咥えて、家の外に飛び出した。 「待て!クイーン!なにするんだ!ドロボー!」 |
![]() |
刹那、林の中で轟く爆音と爆風。 「クイーン!」「おおっ!ツトム!」 「吹き飛んだ木々の跡を見てツトムは呟く。 「ぼく…謝らないと。クイーンに泥棒って言った… クイーンは命と引き換えに 僕らを助けてくれたんだ…。 ごめんよ、知らなかったんだよぉ。」 そんな折、富士山が300年の眠りから覚めたように 噴火を始めた。 未来都市メガロポリス富士区は 大被害を被ることになる。 博士は研究所に急行する、が、 出しなにツトムにこう告げる。 「誕生日にすばらしいものをプレゼントするぞ。」 |
![]() |
ツトムの誕生日。 テレビ電話から博士が呼びかける。 「誕生日おめでとう。 なんとか間に合わせよう とおもってね。庭をみてごらん。」 「庭?」ワン!ワン! ヘルメットを咥えた クイーンと子犬たちが走ってきた。 「パパ?どうしてクイーンたちが生きてるの?」 実はクイーンたちは脳だけが奇跡的に生きていた。 博士は言う。「4匹をサイボーグに改造したんだ。 見なさい、これがクイーンの構造だ。 補助電子頭脳を持ち、3匹の子犬たちの エネルギータンクでもある。 頭部は電子冷却装置を備えた 超硬度ドリルになる。」「すごいや!」 「これはエース。左目に三つの秘密がある。 1つはスターライトスコープ、2つは放射線アイ、 3つは熱線追跡カメラ。右目はあらゆるものを 溶かすプラズマ・ガンだ。 これはジャック。ジャックは口に秘密がある。 口から高圧縮のジェットガスを噴射。 あらゆるものを切断粉砕することが出来る。 最後にジョーカー、 体全体が特殊プラスチックで出来ていて、 ミサイルにもクジラにも変身出来る。」 |
![]() |
そのとき、テレビ電話の博士が何者かに襲われる「うわあ!」 「パパあ!どうしたの!」 「ツトム!ヘルメットをかぶれ! あ!う、宇宙人…!」 電話が切れる。 |
![]() |
ツトムがヘルメットをかぶると、 クイーンの声が聞こえてきた。 「命令をどうぞ。」「クイーン、お前の声?」 「説明は後です。早く命令を」 「う、うん。ぼくを研究所に送ってくれ。」 クイーンと子犬はサイボーグに変身。 ツトムはサイボーグ犬にまたがって 疾風のごとく研究所に。 「パパ!大丈夫?」「私の怪我はいい、 それより宇宙人を追いなさい。 サイボーグ犬の性能をその目で確かめるんだ」 「わかったよ、パパ。」 「よし。ライナー、ゴー!」博士が叫ぶと、 クイーンたちは変形を始め、 一体のサイボーグ艇に合体した。 ツトムはコクピットに乗り込み、 敵の追尾に入った。 |
![]() |
「いたぞ!ツトム!敵だ!」エースが語りかける。 クワガタの戦闘メカ、マグドロン出現。 ライナー艇は4機に分離。 エースのプラズマガンがマグドロンに命中。 墜落する。が、宇宙人は中には乗っていない。 「敵のかくれ家がこの近くにあるんだな。 エース、富士山があやしい、調べてくれ。」 エースが富士山を透視。 すると富士山の中が完全に 宇宙人の基地と化していた。 「ひゃあ、おっどろきぃ。」 「そうか、 あの噴火はニセモノだったんだな。 よし、行こう!」 |
![]() |
火口に進入していくツトム達。 基地のコンピュータールームに たどり着くが、そこには護衛カマキリメカ・ マンデラスがいた。子犬たちとツトムは マンデラスに苦戦。 その一方でクイーンは頭部をドリルに 変形させ、基地のポンプ室を貫いた。 みるみる水没するコンピュータールーム。 基地にいた宇宙人、 それはデビル星人だった。 デビル星人…宇宙の寄生虫。 星々を渡り歩いては原住民を殺し 星に寄生する。昆虫から進化した 怪宇宙人であり、ボスの名ははゴルゴス。 ポンプ室の破壊で マンデラス、デビル星人ともども 河口湖に打ち上げられた。 富士火口からマンデラスに乗った ゴルゴスが逃げていく。 |
![]() |
「パパ!宇宙人やっつけたよ!」 ツトムが研究所に入ってくると、 椅子に座ってた博士が崩れ落ちた。 背中は炭化している。虫の息の博士。 「ツトムよくやった…これはごほうびだ…」 博士はツトムにミサイル装備の ピストル銃をプレゼントする。 「武器にしなさい…ハンド・ホーミング銃だ。 使い方はクイーンに…」 「パパ!死んじゃやだ!」 「ツトム、泣いてるときではないぞ! 基地を壊しても本拠地が残ってれば 攻撃はつづく。戦いはこれからだ! パパとともに戦え!ライナーとともに…!」 博士はツトムにピストルを託して息絶えた。 「ぼくは泣かないよ! 宇宙人を全滅させるまでは!」 突然流れるニュース速報。 「臨時ニュースです! 魔犬ライナーによって正体を暴かれた 宇宙人は自らをデビル星人と名乗り、 初めて正式に地球に通信してきました! 地球語に翻訳して、「死」。 ただ一言、「死あるのみ」と…。」 |
![]() |
地球上の物質ならなんでも切り裂くマンデラス、 あらゆる物質を腐食させるダニンガー部隊を つかいデビル星人は一斉攻撃を しかけてきた。さらに中性子兵器、隕石砲。 そして究極の最終兵器、月を爆発させて 隕石の雨を地球に降らせるムーン・ボム。 ムーンボムの阻止にツトムとライナーは戦うが、 もはやエネルギーが底を突きかけていた。 ムーンボム爆発まであと9分。 デビル星人は爆破を前に 本拠地を月から離陸させようとするが、 ジョーカーによって本拠地のコントロール装置を 破壊される。ボスのゴルゴスのみが司令カプセルで 脱出するが、それを追跡するライナー。 「パパを殺した宇宙人がいるよ!ツトム!」 「逃がすもんか!」 カプセルをエースが透視すると、 「あっ!カプセルの中にムーンボムの タイムスイッチがあるよ!」 司令カプセルに飛びついたツトムとライナーは ついにボスのゴルゴスと対決。 タイムスイッチを破壊し、悪を倒したのだ。 地球壊滅までの残されたタイムリミットは わずか、3分の1秒だった。 「パパ!勝ったよ!見ててくれたね! パパ!パパ!」 |
魔犬ライナー0011変身せよ! 製作スタッフ
製作/高橋 勇
原作/笹川ひろし
企画/飯島 敬
脚本/辻 真先・芹川有吾
演出/田宮 武
作画監督/大工原 章
美術/辻 忠直
原画/奥山玲子・菊池貞雄・金山通弘・角田絃一・森 康二
木野達児・阿部 隆・的場茂夫・篠原征子
動画/生野徹太・山下恭子・壇合 昇・円山 智・富永 勤・森 英樹
田村真也・松原明徳・黒澤隆夫・笠井晴子・草間真之介 ほか
製作進行/大野 清
音楽/山下毅雄
テーマ曲/ゴー!ゴー!ライナー(作詞・辻 真先/作曲・山下毅雄/唄・笈田敏夫・音羽ゆりかご会)
負けるな!ライナー(作詞・辻 真先/作曲・山下毅雄/唄・笈田敏夫・音羽ゆりかご会)
キャスト
ツトム(里見京子)
林博士(山内雅人)
クイーン(北浜晴子)
ジョーカー(曽我町子)
エース(野沢雅子)
ジャック(松島みのり)
アナウンサー(野田圭一)
(千々松幸子)(柳沢美知子)(矢田耕司)
(北川国彦)(山田俊司)(青二プロ)
ナレーター(小林 修)
と、今回は夏休み期間ということもあって
東映まんがまつり中篇動画特集となりましたが
次回はいつもどおりのスタイルに戻ります。それではまた。